建築士とは、総称して、一級建築士、二級建築士及び木造建築士の資格を有して建築物の設計、工事監理等を行う技術者をいいます。
日本では国家資格であり、業務独占資格です。
試験の合格率と難易度
近年、一級建築士試験の合格率は学科試験15.2%~23.3%、設計製図試験試験の難易度は26.6%~35.9%、試験の難易度は偏差値表示で66です。
そして二級建築士試験の合格率は学科試験35.0%~42.8%、設計製図試験試験の難易度は46.3%~53.1%、試験の難易度は偏差値表示で56です。
1級建築士の合格率
1級 学科試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 | 28,067 | 6,531 | 23.3% |
2023年 | 28,118 | 4,562 | 16.2% |
2022年 | 30,007 | 6,289 | 21.0% |
2021年 | 31,696 | 4,832 | 15.2% |
2020年 | 30,409 | 6,295 | 20.7% |
2019年 | 25,132 | 5,729 | 22.8% |
1級 設計製図 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 | 11,306 | 3,010 | 26.6% |
2023年 | 10,238 | 3,401 | 33.2% |
2022年 | 10,509 | 3,473 | 33.0% |
2021年 | 10,499 | 3,765 | 35.9% |
2020年 | 11,035 | 3,796 | 34.4% |
2019年 | 10,151 | 3,571 | 35.2% |
2級建築士の合格率
2級 学科試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 | 17,602 | 6,883 | 39.1% |
2023年 | 17,805 | 6,227 | 35.0% |
2022年 | 18,893 | 8,088 | 42.8% |
2021年 | 19,596 | 8,219 | 41.9% |
2020年 | 18,258 | 7,565 | 41.4% |
2019年 | 19,389 | 8,143 | 42.0% |
2級 設計製図 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 | 9,947 | 4,680 | 47.0% |
2023年 | 9,988 | 4,985 | 49.9% |
2022年 | 10,797 | 5,670 | 52.5% |
2021年 | 11,450 | 5,559 | 48.6% |
2020年 | 11,253 | 5,979 | 53.1% |
2019年 | 10,884 | 5,037 | 46.3% |
木造建築士の合格率
木造 学科試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 | 560 | 321 | 57.3% |
2023年 | 704 | 459 | 65.2% |
2022年 | 688 | 431 | 62.6% |
2021年 | 706 | 352 | 49.9% |
2020年 | 589 | 312 | 53.0% |
2019年 | 595 | 334 | 56.1% |
木造 設計製図 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 | 342 | 242 | 70.8% |
2023年 | 479 | 337 | 70.4% |
2022年 | 432 | 255 | 59.0% |
2021年 | 356 | 241 | 67.7% |
2020年 | 337 | 243 | 72.1% |
2019年 | 357 | 212 | 59.4% |
試験概要、一級建築士試験/二級・木造建築士試験
受験資格
以前は建築士試験を受験するには実務経験が必要でしたが、建築士免許の登録要件が令和2年3月から改正されました。
建築士試験の受験資格要件であった実務経験が、免許登録要件になったことで、原則として、試験の前後にかかわらず、免許登録の際までに実務経験を積めばよいことになりました。
要点として以前は卒業後の実務経験は受験要件だが、現在は実務経験は免許登録要件。
例として
・大学を卒業(指定科目を履修)すれば、1級建築士を受験できる。
1級試験合格前後、実務経験2年で免許登録できる。
・2級建築士を取得すれば、1級建築士を受験できる。
1級試験の合格後に実務経験4年で1級に登録できる。
・工業高校を卒業(指定科目を履修)すれば、2級建築士を受験できる。
2級の合格後、実務経験2年で免許登録できる。
受験資格 一級 :
- 大学を指定科目を修めて卒業した者。
- 3年生短期大学(夜間部を除く)において、指定科目を修めて卒業した者。
- 2年生短期大学(夜間部を除く)において、指定科目を修めて卒業した者。
- 二級建築士として建築実務の経験4年以上の者(二級建築士免許の記載のある登録年月日から4年以上)。
- 建築設備士として建築実務の経験4年以上の者(建築設備士の合格証書に記載のある合格年月日から4年以上)。
- 平成20年国土交通省告示第745号ほかに該当し、所定の年数以上の実務経験者。
受験資格 二級と木造 :
- 大学(短期大学を含む)又は高等専門学校において、指定科目を修めて卒業した者。
- 高等学校又は中等教育学校において、指定科目を修めて卒業した者た者。
- 実務経験7年以上の者。
- その他都道府県知事が特に認める者。(あらかじめ学校・課程から申請のあった開講科目が指定科目に該当すると認められた学校以外の学校(外国の大学等)を卒業して、それを学歴とする場合には、建築士法において学歴と認められる学校の卒業者と同等以上であることを証するための書類が必要。)
免除制度 :
建築士試験の学科試験に合格すると5年間の有効期限が与えられ、その間4回の試験のうち2回の学科試験が免除になる
試験内容と合格基準
一級建築士の試験内容
・学科試験は四肢択一式、科目として①学科I(計画)20問と②学科II(環境・設備)20問、計2時間。③学科III(法規)30問1時間45分、④学科IV(構造)30問と⑤学科V(施工)25問、計2時間45分
・設計図書の作成(課題の事前公表有り)、設計製図×1課題6時間30分
二級建築士の試験内容
・学科試験は五肢択一式、①学科I(建築計画)25問と②学科II(建築法規)25問計3時間、③学科III(建築構造)25問と④学科IV(建築施工)25問計3時間
・設計図書の作成(課題の事前公表有り)、設計製図×1課題5時間
木造建築士の試験内容
・学科試験は五肢択一式、①学科I(建築計画)25問と②学科II(建築法規)25問計3時間、③学科III(建築構造)25問と④学科IV(建築施工)25問計3時間
・設計図書の作成(課題の事前公表有り)、設計製図×1課題5時間
合格基準 :
一級建築士合格基準:学科は125点満点中、90点前後
二級建築士合格基準:学科は100点満点中、60点前後
木造建築士合格基準:学科は100点満点中、60点前後
設計製図の試験は、各資格基準に合わせ、備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」を有することを認められたもの
試験日に申し込み
各資格共通して、申し込みは例年4月上旬「インターネットによる受付」のみ、試験日は例年学科7月、設計製図10月
詳細は下記リンク先にて確認してください。
公益財団法人 建築技術教育普及センター
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・一級建築士
・二級建築士試験の参考書、過去問題集など
・木造建築士試験の参考書、過去問題集など
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