消防設備士試験の合格率と難易度。乙4・乙6・甲種1類・甲種4類の求人が多い。

国家資格

消防設備士とは、国家資格の中での業務独占資格、および名称独占資格です。

法的に資格者にしかできない消防設備の施工と整備が仕事です。

設備業やビル管理業などなどから求人が多いのですが試験の難易度としては、他と比較して易しく合格率も適度です。

仕事の対象はマンションや一般家庭、事務所(会社)ビル、コンサートホール、劇場、デパート、ホテルなどの屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、自動火災報知設備、避難設備など消防用設備です。

試験日やその日程、勉強方法、勉強時間と消防設備士試験の内容をお知らせします。

消防設備士試験の合格率と難易度

合格率

近年の消防設備士試験、甲種の合格率は特類29.8%、1類22.9%、2類28.7%、3類31.3%、4類34.5%、5類35.2%です。

そして消防設備士試験、乙種の合格率は1類28.4%、2類34.1%、3類29.9%、4類34.0%、5類36.4%、6類38.8%、7類60.0%です。

消防設備士
甲種
特類1類2類
受験者9748,7822,979
合格者2902,015855
合格率29.8%22.9%28.7%
消防設備士試験、甲種の合格率、令和4年度・特類・1類・2類
消防設備士
甲種
3類4類5類
受験者3,22014,7413,085
合格者1,0085,0841,085
合格率31.3%34.5%35.2%
消防設備士試験、甲種の合格率、令和4年度・3類・4類・5類
消防設備士
乙種
1類2類3類
受験者1,517504789
合格者431172236
合格率28.4%34.1%29.9%
消防設備士試験、乙種の合格率、令和4年度・1類・2類・3類
消防設備士
乙種
4類5類6類7類
受験者6,12279219,1794,378
合格者2,0802887,4472,625
合格率34.0%36.4%38.8%60.0%
消防設備士試験、乙種の合格率、令和4年度・4類・5類・6類・7類

難易度/偏差値

消防設備士試験の難易度は、以下の3レベルに分かれています。

・消防設備士試験 甲種特類の難易度は偏差値表示で52

・消防設備士試験 甲種第1類から第5類までの難易度は偏差値表示で50

・消防設備士試験 乙種第1類から第7塁までの難易度は偏差値表示で45

消防設備士の資格。免状の種類

資格種類 :国家資格

属性   :業務独占資格 名称独占資格 

将来性  :□□□□

甲種消防設備士

消防用設備等又は特殊消防用設備など(特類の資格者のみ)の工事、整備、点検ができる。

対象の消防用設備等は、免状に記載されている種類。

工事整備対象設備(甲種消防設備士)
特類特殊消防用設備等
(従来の消防用設備等に代わり、
総務大臣が当該消防用設備等と
同等以上の性能があると認定した
設備等)
1類屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、
水噴霧消火設備、屋外消火栓設備、
パッケージ型消火設備、
パッケージ型自動消火設備、
共同住宅用スプリンクラー設備
2類泡消火設備、パッケージ型消火設備、
パッケージ型自動消火設備
3類不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、
粉末消火設備、パッケージ型消火設備、
パッケージ型自動消火設備
4類自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、
消防機関へ通報する火災報知設備、
共同住宅用自動火災報知設備、
住戸用自動火災報知設備、
特定小規模施設用自動火災報知設備、
複合型居住施設用自動火災報知設備
5類金属製避難はしご、救助袋、緩降機
甲種消防設備士の対象設備

乙種消防設備士

消防用設備等の整備、点検を行うことができます。

対象の消防用設備等は、免状に記載されている種類。

点検整備対象設備(乙種消防設備士)
1類屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、
水噴霧消火設備、屋外消火栓設備、
パッケージ型消火設備、
パッケージ型自動消火設備、
共同住宅用スプリンクラー設備
2類泡消火設備、パッケージ型消火設備、
パッケージ型自動消火設備
3類不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、
粉末消火設備、パッケージ型消火設備、
パッケージ型自動消火設備
4類自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、
消防機関へ通報する火災報知設備、
共同住宅用自動火災報知設備、
住戸用自動火災報知設備、
特定小規模施設用自動火災報知設備、
複合型居住施設用自動火災報知設備
5類金属製避難はしご、救助袋、緩降機
6類消火器
7類漏電火災警報器
乙種消防設備士の対象設備

消防設備士と試験の概要

給料、年収

消防設備士甲種は年収500万円前後

消防設備士乙種は年収400万円前後

受験資格

甲種特類の受験資格
甲種第1類から第3類までのいずれか一つ、甲種第4類及び甲種第5類の3種類以上の免状の交付を受けている

甲種(特類以外)の受験資格
・受験する類以外の甲種消防設備士免状の交付を受けている者
・乙種消防設備士免状の交付を受けた後2年以上、工事整備対象設備等の整備の経験を有する者。(消防法17条の5の規定に基づく政令で定められたもの)

学歴や他の資格など全体の甲類受験資格はこちら

乙種の受験資格
受験資格に制限なし

消防設備士の試験科目、解答方式と合格の基準

試験方法 

筆記試験は全種マークシート四肢択一式

実技は写真・イラスト・図面等による記述式

試験時間は
甲種特類/2時間45分
甲種(特類以外)/3時間15分
乙種/1時間45分

試験科目

甲種特類の試験科目
筆記45問の内訳は
工事設備対象設備等の構造・機能・工事・設備15
火災及び防火15
消防関係法令15

甲種第1~5類の試験科目
筆記45問の内訳は
消防関係法令15
基礎的知識10
消防用設備等の構造・機能・工事・整備20
実技7問

乙種第1~7類の試験科目
筆記30問の内訳は
消防関係法令10
基礎的知識5
構造・機能・整備15
実技5問

合格基準

甲種特類:
各科目毎に40%以上で全体の出題数の60%以上の成績。

特類以外:
筆記試験において、各科目毎に40%以上で全体の出題数の60%以上、かつ、実技試験において60%以上の成績。
試験の一部免除がある場合は、免除を受けた以外の問題で上記の成績。

消防設備士試験の(科目)免除

科目免除

資格による一部免除(試験時間の短縮あり)

・(他の)消防設備士資格
・電気工事士
・電気主任技術者
・技術士

その他の免除

・日本消防検定協会又は指定検定機関の職員で、型式認証の試験の実施業務に2年以上従事
・5年以上消防団員として勤務し、かつ、消防学校の教育訓練のうち専科教育の機関科を修了

※詳細は公式サイト参照

消防設備士の試験日と日程、申し込み

試験日と日程

公式サイトの前期日程後期日程を参照

受験料

甲種:5,700円
乙種:3,800円

受験地:

各都道府県より選択

受験の申し込みと公式サイト

公式サイト:

一般財団法人 消防試験研究センター

消防設備士の講習。講習を受けないとどうなる

消防設備士の受講義務について

消防設備士は、消防用設備等又は特殊消防用設備等の工事、整備に関する新しい知識、技能の習得のため、定められた期間内ごとに都道府県知事が行う講習を受ける必要があります。

消防設備士免状の交付を受けた日から以後における最初の4月1日から2年以内に講習を受け、講習を受けた日以後における最初の4月1日から5年以内ごとに講習を受けなければならない。
(消防法第17条の10)

消防設備士、講習の費用と時間

消防設備士、講習の費用

全都道府県共通で1区分7,000円

消防設備士、講習の時間

9時から17時頃が多い

消防設備士、講習を受講しないとどうなる

期限内に受講しないと「消防設備士講習受講義務違反」になる。
ちぇっ

✔ この時点で違反点数で5点

次の1年以内で受講しない場合は

✔ さらに5点減点。

消防設備士は20点の持ち点。
違反点数がその20点を超えた場合は消防設備士免状を返納の義務がある。
しかし、消防設備士の減点制度は過去3年以内の累積を指す
つまり3年間で消防設備士講習を受講しない場合、3年間の合計原点は15点なので、消防設備士の免状返納の対象にならない。

この発想は消防設備士の仕事をしていない事が前提です。

そもそも減点対象となる消防設備士の業務での違反行為は多岐にわたります。

その減点の例として

・資格外の点検実施、または無資格者を利用しての点検の実施

・保有する消防設備士免状の対象外業務の実施

・技術基準違反の工事や整備、点検基準違反の点検実施、事実と異なる点検結果の記載

・消防設備士免状の携帯義務違反

・消防用設備等の設置工事着手届出義務違反

・個別検定に合格した旨の表示(検定表示)のない検定対象機械器具等の工事への使用禁止違反

・自主表示対象機械器具等にかかる技術上の規格に適合する旨の表示(自主表示)のない自主表示対象機械器具等の工事への使用禁止違反

一般財団法人 日本消防設備安全センターより

特に消防設備士を業としている方は受講を忘れずに。

独学と勉強時間

消防設備士乙種の試験を独学の場合は、一般論として約70時間。現場を良く知っている方は理解により短い時間になります。

甲種の独学時間は一般論よりも、模擬試験を何度か重ねたうえで、その結果から自己判定すべきです。

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まず、消防設備士試験全類に共通で必要となる試験範囲を、「共通編基礎的知識テキスト」で勉強します。

本テキストで勉強する内容は、機械に関する基礎的知識、電気に関する基礎的知識、共通法令から構成されていて、甲種・乙種第1類(屋内消火栓設備等)はこの3つすべてを、甲種・乙種第4類(自動火災報知設備等)は電気に関する基礎的知識と共通法令を、乙種第6類(消火器)は機械に関する基礎的知識と共通法令をそれぞれ学習します。

「共通編基礎的知識テキスト」で知識の土台作りをしてから、各専門編の勉強へ進むことで、抵抗感なくスムーズに学習を進めることが可能になっています。

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