労働衛生コンサルタントとは、労働安全衛生法83条に基づく、労働衛生コンサルタント国家試験に合格し、同法第84条に基づき働衛生コンサルタント名簿に登録した者を資格者とします。
その資格としては国家資格であり名称独占資格です。
業務としての労働衛生コンサルタントは、企業等からの要請で、労働者の衛生水準の向上を目的に、職場の衛生診断と報告、それに基づく指導を行う労働衛生に関する専門家です。
試験の区分
労働衛生コンサルタント試験は、次の試験の区分ごとに筆記試験及び口述試験によって行います。
(1)保健衛生(2)労働衛生工学
上記試験の区分の(1)及び(2)のうち、いずれか一つを受験できます
試験区分の違い
「保健衛生」と「衛生工学」に資格が分かれていますが、実際の業務に制限はありません。
前者は健康管理面から、後者は環境管理面からが主軸になっています。
合格率
労働衛生コンサルタント試験の合格率に関し、筆記試験の合格率と口述試験の詳細な合格率は下表に記します。
筆記試験と口述試験を総合して最終的な合格率は2022年、令和4年度を例に24.4%です。
この事から18.5%が労働衛生コンサルタント国家試験近年のおおよその合格率になります。
筆記試験
労働衛生コンサルタント筆記試験の合格率は25.1%から42.5%です。
筆記試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和5年度 2023年 | 749 | 318 | 42.5% |
令和4年度 2022年 | 608 | 202 | 33.2% |
2021年 | 524 | 176 | 33.6% |
2020年 | 439 | 110 | 25.1% |
2019年 | 424 | 170 | 40.1% |
口述試験
労働衛生コンサルタント口述試験の合格率は47.8%から62.1%です。
口述試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和5年度 2023年 | 523 | 250 | 47.8% |
令和4年度 2022年 | 361 | 190 | 52.6% |
令和3年度 2021年 | 327 | 203 | 62.1% |
令和2年度 2020年 | 270 | 142 | 52.6% |
令和1年度 2019年 | 516 | 271 | 52.5% |
難易度
労働衛生コンサルタント国家試験の難易度は偏差値表示で59です。
受験資格
以下に学歴+実務経験による受験資格を記載しますが、それ以外にも多数ありますので公式サイトを参照して下さい。
学歴と実務経験の受験資格
1 | 学校教育法による大学(短期大学を除く。) 若しくは旧大学令による大学又は 旧専門学校令による専門学校において 理科系統の正規の課程を修めて 卒業した者で、その後5年以上衛生の 実務【※1】に従事した経験を有する |
2 | 学校教育法による短期大学 (同法による専門職大学の前期課程 (以下「専門職大学前期課程」という。) を含む。)又は高等専門学校において 理科系統の正規の課程を修めて卒業した者 (専門職大学前期課程にあっては、 修了した者)で、その後7年以上 衛生の実務に従事した経験を有するもの |
3 | 学校教育法による高等学校又は 中等教育学校において理科系統の 正規の学科を修めて卒業した者で、 その後10年以上衛生の実務に 従事した経験を有するもの |
【※1】
衛生の実務とは、事業場の労働衛生管理部門の管理職、衛生管理者等のほか生産現場等において労働衛生管理を担当し、所掌する者が下記の業務を行うことを示します。
- 労働衛生管理計画の企画、立案及び運営に関すること
- 労働者の健康診断およびその事後措置に関すること
- 作業環境や作業条件の調査、測定やその改善に関すること
- 衛生教育計画の作成、運営に関すること
- 有害物中毒等の調査、分析に関すること
その他の受験資格
上記の公式サイトリンク先を参照して下さい。
試験概要
受験資格 | 上記参照 |
試験地 試験会場 | 筆記試験 北海道安全衛生技術センター 東北安全衛生技術センター 東京都内(ベルサール渋谷ファースト) 中部安全衛生技術センター 兵庫県内(神戸サンボーホール) 中国四国安全衛生技術センター 九州安全衛生技術センター 口述試験 東京都内(東京国際フォーラム) 大阪市内(エル・おおさか) ※公式サイトで要確認 |
申し込み 試験日程 | 申し込み:7月上旬~8月上旬ころ 筆記試験:10月中旬 申し込み:11月上旬~ 中旬 口述試験(大阪)1月中旬 口述試験(東京)1月下旬~2月上旬 ※公式サイトで要確認 |
受験料 | 24,700円 非課税 |
合格率 | 上記参照 |
試験内容 試験科目 | 筆記試験 労働衛生一般(択一式):120分 労働衛生関係法令(択一式):60分 健康管理、労働衛生工学から 1科目を選択(記述式):120分 口述試験(筆記試験合格者のみ) 筆記試験の内容 |
合格基準 | 一次試験(筆記試験) 総点数のおおむね60%以上 ただし、1科目につき、その満点の 40%未満のものがある場合は、 不合格となる。 二次試験(口述試験) 4段階評価の上位2ランクであること。 口述試験の合格者をもって、 最終合格者となる。 |
免除科目 | 取得資格や経験年数により、 以下の科目が免除される。 公式サイトの3.科目の免除資格を参照。 |
主催 | 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館9階 電話 03-5275-1088 |
過去問による独学の勉強方法と勉強時間
独学の方法として多くの方が過去問題集で反復をしています。
労働衛生コンサルタント国家試験の出題傾向は、過去問をベースとして、その類似や変化形が多く見られるからです。
独学の4週間程度を目安とした場合の受験勉強で、試験に合格するための勉強方法、コツとしては、過去問に重点を置いた勉強方法で、模擬問題集での実力確認が非常に有効になります。
・本試験と同じ時間配分での過去問を実行
・自己採点+解説文の熟読
・過去問は1周ではなく周回し、満点になるまで続ける
・間違った問題は、テキスト再確認、要点をノート記載
・隙間時間では下記0円の電子書籍を使う
・(初見の)模擬問題集で自己採点、合格基準チェック
上記の合格基準を再確認のうえ、自己の実力客観的に評価してください。
そして初見の模擬試験において常に全科目65%以上の正答率である事を目標にしてください。
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