(特管産廃)特別管理産業廃棄物管理責任者。講習・試験の合格率と難易度

国家資格

特別管理産業廃棄物管理責任者とは、企業単位ではなく、事業場(処理場等)単位で資格者を置くものとされている国家資格であり、必置資格および業務独占資格です。

それぞれの事業場においては、特別管理産業廃棄物の管理全般にわたり以下の業務を行います。

  1. 特別管理産業廃棄物の排出状況を把握。
  2. 特別管理産業廃棄物の処理計画を立案。
  3. 適正な処理の確保。
  4. 分別、保管状況の確認
  5. 適正な委託の実施
  6. 管理票の交付と保管

特別管理産業廃棄物管理責任者と対象品目

特別管理産業廃棄物管理責任者は、略称で「特管責任者」ともいわれ、有機化学工業製品、揮発油類、廃プラスチックなどの毒性、爆発性、感染性、人間と生態系の健康と環境に関わり、被害を生ずるおそれがある廃棄物の処理計画の立案、処理の確保などの管理を専門とします

特管産廃の種類と資格要件の基準

「感染性産業廃棄物を生じる事業場」と「感染性産業廃棄物以外の特別管理産業廃棄物を生じる事業場」とで以下のように2種類の特管産廃は基準が異なり、別カテゴリになっています。

感染性産業廃棄物を生じる事業場の資格要件

次のいずれかの要件に該当する者

  1. 医師、歯科医師、薬剤師、獣医師、保健師、助産師、看護師、臨床検査技師、衛生検査技師、歯科衛生士   
  2. 環境衛生指導員の職に2年以上あった者
  3. 大学(短期大学を含む)、高等専門学校で医学、薬学、保健学、衛生学、獣医学の課程を卒業した者又はこれと※同等以上の知識を有すると認められる者(「同等以上の知識を有すると認められる者」については下に詳述)

特別管理産業廃棄物管理責任者に関する資格要件

特別管理産業廃棄物管理責任者(上記の感染症産業以外)に関する資格要件です。

次のいずれかの要件に該当する者

  1. 環境衛生指導員の職に2年以上あった者
  2. 大学の理学、薬学、工学、農学の課程で衛生工学、化学工学の科目を修得して卒業後、2年以上の廃棄物の処理に関する技術上の実務経験を有する者
  3. 大学の理学、薬学、工学、農学又は相当課程で衛生工学、化学工学以外の科目を修得して卒業後、3年以上の廃棄物の処理に関する技術上の実務経験を有する者
  4. 短期大学、高等専門学校で理学、薬学、工学、農学又は相当課程で衛生工学、化学工学の科目を修得して卒業後、4年以上の廃棄物の処理に関する技術上の実務経験を有する者
  5. 短期大学、高等専門学校で理学、薬学、工学、農学又は相当課程で衛生工学、化学工学以外の科目を修得して卒業後、5年以上の廃棄物の処理に関する技術上の実務経験を有する者
  6. 高等学校、中等教育学校で土木科、化学科又は相当学科を卒業後、6年以上の廃棄物の処理に関する技術上の実務経験を有する者
  7. 高等学校、中等教育学校で理学、工学、農学又は相当科目を修得して卒業後、7年以上の廃棄物の処理に関する技術上の実務経験を有する者
  8. 10年以上の廃棄物の処理に関する技術上の実務経験を有する者
  9. これらの者と※同等以上の知識を有すると認められる者(下に詳述)

上に記載の「同等以上の知識を有すると認められる者」について

特別管理産業廃棄物管理責任者、感染性産業廃棄物の資格要件では、前述のように原則医師等の国家資格、または学歴・一定年数以上の実務経験が必要とされています。

そしてこのような資格要件を持たない人、(該当しない人)であっても日本産業廃棄物処理振興センターが実施する講習会に参加(受講)し、その修了試験に合格する事を条件に、特別管理産業廃棄物管理責任者になるための資格を有する者として、上に記載した資格要件「感染性産業廃棄物を生じる事業場」では同項目の3の部分、また、「感染性産業廃棄物以外の特別管理産業廃棄物を生じる事業場」では、同項目の9の部分の「※同等以上の知識を有する者」として認められます。

以上、資格要件について長々と書いていますが、受講資格に制限はありませんので、要するに(免除者以外は)講習を受講して、修了試験に合格すれば資格者となり、それで良いという事です。

合格率と難易度

特別管理産業廃棄物管理責任者(特管責任者)講習会を受講し修了試験の合格率は70%から90%と言われています。

難易度は講習会を真面目に受講すれば修了試験に合格できる難易度で簡単なレベルです。

講習と試験

講習と試験の日程

講義はweb上で視聴学習し、修了試験は試験会場で実施します。

・医療機関等を対象にした特別管理産業廃棄物管理責任者に関する講習会

・特管責任者講習会(特別管理産業廃棄物管理責任者に関する講習会)

以上の二つに分かれ、公式サイトの試験日程を参照し選択してください。

講習会は、両方とも5時間30分ですので1日で終わります。

講習と試験の概要

申し込み

試験日程
2022年度から
「Web方式の申し込み」
(割引あり)

公式サイトの試験日程

講習会はおおむね月に1回ペース
試験日程は上記
試験地上記
講義はWEB上で配信される
修了試験は各地の、試験会場に行く
公式サイト参照
受験資格制限なし
講習内容1.行政概論(180分)
① 廃棄物の定義
② 廃棄物処理法の概要
③ 特別管理産業処理計画の必要性
④ 処理計画の実際
⑤ 産業廃棄物管理票(マニフェスト)等

2.特別管理産業廃棄物の処理と管理(150分)
① 処理計画の必要性
② 処理計画の実際
③ 産業廃棄物管理票(マニフェスト)等

3.修了試験
○×方式と四者択一方式:20問/30分
合格基準修了試験は実地会場で行われ、
20問中14問以上の正解(70%)で合格。
合格者には、修了証が送付される。

不合格の場合は、2年後の3月末まで、
2回に限り修了試験を再受験できます。
受験料講習、修了試験
13,200円

再修了試験
3,000円
免除上記
合格発表試験から7~10日後
マイページで確認。

試験から約2週間後、合格の場合は
修了証が交付される。
不合格だった場合には、
再試験の案内が送られてきます。
主催

問合せ
公益財団法人
日本産業廃棄物処理振興センター
〒102-0084
東京都千代田区二番町3
麹町スクエア 7階
電話 03-5275-7115
特別管理産業廃棄物管理責任者講習と試験の概要

勉強方法

web上で配信される講習会の講義にて、講師の方が指摘した部分の多くは試験に出ますので、ノート記載して覚えてください。

20問で30分間の試験に慣れておく意味も含め、下記の問題集をお勧めします。

過去問・テキスト・参考書

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