簡裁訴訟代理等能力認定考査(簡裁代理人試験)とは、簡易裁判所における訴訟代理を行うために必要な能力を認定するための国家試験。主に弁護士ではないが、一定の法律的な知識を持ち、簡易裁判所での訴訟代理を行うことができる能力があるかどうかを評価するためのものです。この資格は弁護士以外の資格者が司法の現場でより積極的に関与できる仕組みを提供するもので、特に弁護士の数が足りない地域では、その役割が重要視されています。
試験の概要
| 試験地 | 東京/大阪/名古屋/広島/ 福岡/仙台/札幌/高松 各法務局が指定した場所 ただしどの会場になるかは年度ごとに 異なり、受験票に記載される会場で 受験する必要がある。 |
| 試験日 | 認定考査例年9月の第2日曜日に 実施されることが多い |
| 合格発表 | 若干の前後があるが 12月上旬に認定結果が公表 |
| 受験資格 | 日本司法書士会連合会 が実施する 「司法書士特別研修(=100時間研修)」の 課程を修了した者。 (司法書士試験 に合格しているだけではなく、 特別研修を終えている必要) |
| 受験料 | 考査手数料 10,900円(収入印紙) |
| 試験内容 | 記述式 3問:2時間 各問題ごとに1~7個程度の小問形式。 事例を読み、各設問について論述で回答。 |
| 合格基準 | 合格(認定)基準点は 70点満点中 40点以上。 |
| 主催団体 | 法務省 東京法務局 〒102-8225 東京都千代田区九段南1-1-15 九段第2合同庁舎 電話: 03-5213-1323 |
試験対策
1. 過去問・模試で“答案構成”を固めることが最重要
認定考査は 全問記述式で、制限時間の中で論述を書く試験。
過去問で問われるポイントはほぼ毎年似ている:
- 事案の争点整理
- 必要な立証(誰が何を証明するのか)
- 弁論の方針
- 尋問事項
- 誠実義務・倫理対応
- 書類作成・代理人としての注意点
※論点の抜け漏れがあると点が伸びないため、答案構成力が最重要。
2. 頻出テーマを中心に重点的に学習
特に出題が多いのは以下:
- 売買代金請求
- 賃貸借(明渡し・賃料不払い)
- 請負・不法行為
- 消費者契約法・クーリングオフ
- 境界・通行権
- 身元保証
- 和解案の提示
これらは 毎年のように登場する鉄板テーマなので、重点的に対策すると効率が良い。
3. 特別研修テキストの“事例問題”を徹底本試験は「特別研修の延長線上」にる。
100時間研修の演習
- 対話式のロールプレイ
- 実務的な事例処理
この内容を復習すると得点力が即伸びます。
4. 模範答案の「構造」を写経する
合格者の多くがやっている方法:
- 模範答案を読み、
→「序論」「事実認定」「法律構成」「結論」の“形”を真似する - 自分の答案の型を1つ作る
試験で必要なのは「漏れなく書く」こと。
5. タイムマネジメントの練習が必須時間不足で落ちる人が非常に多い試験です。
- 10分:問題文の線引き+争点整理
- 30〜40分:答案作成
- 5分:見直し
この 配分練習だけでも得点が安定します。
6. 参考になる教材・模試(伊藤塾・LECなど)
・認定考査の過去問(伊藤塾、東京会など)
・特別研修テキスト
認定考査は 全問記述式で、制限時間の中で論述を書く試験です。
過去問で問われるポイントはほぼ毎年似ています:
- 事案の争点整理
- 必要な立証(誰が何を証明するのか)
- 弁論の方針
- 尋問事項
- 誠実義務・倫理対応
- 書類作成・代理人としての注意点
※論点の抜け漏れがあると点が伸びないため、答案構成力が最重要です。
頻出テーマを中心に重点的に学習
特に出題が多いのは以下:
- 売買代金請求
- 賃貸借(明渡し・賃料不払い)
- 請負・不法行為
- 消費者契約法・クーリングオフ
- 境界・通行権
- 身元保証
- 和解案の提示
これらは 毎年のように登場する鉄板テーマなので、重点的に対策すると効率が良いです。
時間不足で落ちる人が非常に多い試験です。
- 10分:問題文の線引き+争点整理
- 30〜40分:答案作成
- 5分:見直し
この だけでも得点が安定します。
業務内容
簡裁訴訟代理等能力認定を受けた人は、簡易裁判所での訴訟代理を主な業務とし、訴状の作成から証拠収集、裁判所とのやり取りまで、訴訟手続き全般に関わります。資格者として、依頼者を代理して訴訟を進めるための法的知識と実務能力が求められます。
簡易裁判所での訴訟代理
- 民事訴訟において、依頼者を代理して簡易裁判所で訴訟を行う業務です。これには、損害賠償請求や金銭の返還請求、物品の返還請求などが含まれます。
- 弁護士ではないが、司法書士や行政書士などの資格を持った認定代理人が、簡易裁判所で依頼者を代理して訴訟を進行することができます。
訴状や準備書面の作成
- 訴訟を起こす際には訴状を作成し、訴えを提起します。また、訴訟の進行中には準備書面やその他の裁判所に提出する書類を作成する必要があります。
- 訴状や書面には法律的な根拠に基づく主張や証拠が必要となるため、適切な法的知識を持って作成することが求められます。
証拠の収集と提出
- 訴訟においては、証拠を収集して提出することが重要です。例えば、契約書や領収書、証人の証言などが証拠として利用されます。
- 訴訟代理人は、証拠を集めて整理し、裁判所に提出する役割を担います。
裁判所とのやり取り
- 訴訟が進行する中で、裁判所からの通知や命令に対応したり、裁判所での期日管理を行ったりします。
- また、裁判所に対して訴訟を進めるための手続きを進めたり、必要な情報を提供したりする業務も含まれます。
和解や調停の提案・実施
- 訴訟の途中で、双方が合意に達する場合、和解や調停を進めることもあります。この場合、訴訟代理人は当事者間での合意形成をサポートする役割を担います。
- 和解案を提示したり、調停手続きを進めたりすることも業務の一環です。
執行手続きの支援
- 訴訟で勝訴した場合、判決が確定した後、相手方に対して強制執行を行う場合もあります。この場合、財産差押えや給与差押えなどの手続きを支援する業務も含まれます。
法律相談
- 訴訟代理人は、依頼者に対して法律的なアドバイスを行うこともあります。簡易裁判所の訴訟に関連する法律問題について、相談に乗ることができる点が特徴です。
認定後の業務の特徴
- 簡易裁判所に限定された代理業務:簡裁訴訟代理等能力認定を受けた人は、基本的に簡易裁判所でのみ代理業務を行うことができます。家庭裁判所や高等裁判所では代理人として活動できない。
- 弁護士との違い:弁護士は、全ての裁判所で訴訟代理を行うことができますが、簡裁訴訟代理等能力認定を受けた者は、簡易裁判所に限定された代理業務を行うことがでる。
対象となる訴訟の範囲
簡易裁判所で取り扱うのは、金額が一定の範囲内に収まる民事訴訟です。例えば、民事訴訟法に基づく損害賠償請求や貸金請求、不動産の明渡し請求などが典型的な事例。
業務内容の制限
簡裁訴訟代理等能力認定考査を通じて得た認定を持つ者が行う業務には、いくつかの制限があります。具体的には、代理権の範囲や取り扱える訴訟の種類に関する制限がある。
代理業務の対象範囲の制限
認定を受けた者は、主に簡易裁判所での訴訟代理に限定されます。具体的には以下の制限がある。
- 簡易裁判所のみで業務を行うことができ、地方裁判所や高等裁判所、最高裁判所での訴訟代理はできません。
- 家庭裁判所や行政裁判所など、その他の裁判所での訴訟代理も行うことができない。
そのため、簡裁訴訟代理等能力認定を受けた者は、簡易裁判所における民事訴訟に限定されることになる。
代理できる訴訟の金額に制限
簡易裁判所では、訴額(訴訟で請求される金額)が一定の金額以下の案件が扱われます。この金額制限は、認定を受けた者が取り扱える訴訟にも適用。
- 例えば、簡易裁判所の民事訴訟では、訴額が140万円以下の訴訟を扱うことが原則。この範囲内であれば、簡裁訴訟代理等能力認定を受けた者が訴訟代理を行うことができる。
- 訴額がこれを超える場合、簡易裁判所ではなく地方裁判所での訴訟が必要となり、その場合は代理権がない。
特定の訴訟における制限
- 刑事訴訟や行政訴訟、労働争議など、民事訴訟以外の訴訟では代理業務を行うことができない
- 例えば、損害賠償請求や物品返還請求などの民事訴訟に限られ、相続問題や婚姻・離婚に関する訴訟など、家庭裁判所で扱われるような案件には関与できない。
代理権の範囲
簡裁訴訟代理等能力認定を受けた者は、訴訟を代理することができる一方、一部の手続きにおいては制限があります。
- 例えば、和解や調停の提案、進行は認定代理人でも行うことができますが、特定の手続き(例えば、訴訟を進めるための特別な手続きや、専門的な法律問題に関する判断)については、弁護士が必要となる場合がある。
- 強制執行手続き(例:財産差押え、給与差押えなど)を進めるには、専門的な知識が必要な場面もあり、弁護士に依頼する方が適切な場合がある。
弁護士と比較してできない業務
- 代理権の制限:弁護士は、民事訴訟において、簡易裁判所から最高裁判所まで全ての裁判所で訴訟代理を行えますが、簡裁訴訟代理等能力認定を受けた者は、簡易裁判所に限定される。
- 不動産登記や企業法務などの業務:不動産取引に関連する業務や会社法務に関する代理(商事訴訟など)も弁護士の専門領域であり、簡裁訴訟代理等能力認定を受けた者はその範囲には関与できない。
弁護士との併任
簡裁訴訟代理等能力認定を受けた者が弁護士資格を持っていない限り、弁護士業務(例えば、複雑な民事訴訟、高額訴訟、刑事弁護など)は行うことができない。認定を受けた者は、簡易裁判所での業務に特化し、それ以外の高次な法的サービスには携わらないことが求められる。
認定を受けた者が行うべき業務の制限
- 簡裁訴訟代理等能力認定を受けた者は、主に個人向けの訴訟代理業務に従事しますが、法人の代理業務(会社や団体に関連する訴訟代理など)は、弁護士にしか認められていない場合がある。
合格率と難易度
平成30年度 第17回から令和6年度 第23回の期間において簡裁訴訟代理等能力認定考査の合格率は43.1%から79.7%で試験の難易度は偏差値表示で72程度。
| 試験日 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和6年度 第23回 2024年 | 706 | 438 | 62.0% |
| 令和5年度 第22回 2023年 | 728 | 562 | 77.2% |
| 令和4年度 第21回 2022年 | 643 | 420 | 65.3% |
| 令和3年度 第20回 2021年 | 591 | 417 | 70.6% |
| 令和2年度 第19回 2020年 | 625 | 494 | 79.0% |
| 令和元年度 第18回 2019年 | 936 | 746 | 79.7% |
| 平成30年度 第17回 2018年 | 874 | 377 | 43.1% |
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