RCCM(Registered Civil Engineering Consulting Manager)とは、建設業界での技術を認定する資格で、公共事業の調査・計画・設計に携わる人材の技術力向上を目的として一般社団法人「建設コンサルタンツ協会」が実施主催している民間資格です。
RCCMは、設計業務共通仕様書において規定されている管理技術者、照査技術者、業務担当者等になれる事が特色の一つです。
別資格の「技術士」と比較されることも有りますが、どちらも「管理技術者」「照査技術者」に携わることができる求人需要が高い資格です。
合格率
総合の合格率と部門別の合格率に関しまして。
RCCM資格試験の(総合)合格率は26.5%から48.2%で、詳細は下表です。
部門別の合格率もほぼ40%を中心値として前後10%程度の振れ幅です。
RCCMの合格率に関して理解すべき点としては、上位何名を合格というような相対評価ではなく、合格基準を「配点の各50%以上の得点、かつ総合点で60%以上の得点。」と明記された絶対評価である事。
下表の試験年度において合格率が20%程度の差が生じていますが、それは試験問題の難易度の変化に直結しています。
RCCM | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和5年 2023年 | 5,509 | 2,253 | 40.9% |
令和4年 2022年 | 5,451 | 2,626 | 48.2% |
2021年 | 5,723 | 2,698 | 47.1% |
2020年 | 中止 | – | – |
令和1年 2019年 | 5,659 | 2,371 | 41.9% |
2018年 | 4,905 | 1,871 | 38.1% |
2017年 | 5,571 | 2,312 | 41.5% |
平成28年 2016年 | 5,965 | 2,071 | 34.7% |
2015年 | 6,569 | 1,679 | 25.6% |
2014年 | 6,291 | 1,669 | 26.5% |
2014年 | 5,927 | 1,892 | 31.9% |
難易度
RCCM(シビルコンサルティングマネジャー)試験の難易度は偏差値表示で54です。
RCCMの各部門と登録者数
下表データは(令和2年3月15日時点)
試験は年に一回実施されます。
試験は下表の建設コンサルタント登録部門の中から、1つを選択します。
CD | 部門 | R1年 合格者 | R3年 合格者 | 登録者 |
---|---|---|---|---|
1 | 河川、砂防 及び 海岸・海洋 | 424 | 426 | 5,000 |
2 | 港湾及び空港 | 58 | 45 | 541 |
3 | 電力土木 | 15 | 9 | 102 |
4 | 道路 | 402 | 485 | 6,373 |
5 | 鉄道 | 27 | 7 | 163 |
6 | 上水道及び 工業用水道 | 97 | 124 | 1,149 |
7 | 下水道 | 112 | 107 | 1,973 |
8 | 農業土木 | 141 | 132 | 1,740 |
9 | 森林土木 | 38 | 35 | 574 |
10 | 造園 | 24 | 32 | 339 |
11 | 都市計画及び 地方計画 | 111 | 111 | 1,309 |
12 | 地質 | 49 | 72 | 829 |
13 | 土質及び基礎 | 146 | 220 | 2,569 |
14 | 鋼構造及び コンクリート | 384 | 553 | 4,050 |
15 | トンネル | 74 | 69 | 663 |
16 | 施工計画 施工設備 及び積算 | 90 | 83 | 1,205 |
17 | 建設環境 | 82 | 80 | 1,260 |
18 | 機械 | 7 | 9 | 87 |
19 | 水産土木 | 20 | 14 | 196 |
20 | 電気電子 | 41 | 51 | 510 |
21 | 廃棄物 | 6 | 8 | 85 |
22 | 建設情報 | 23 | 26 | 219 |
一つ選択する各部門と専門技術知識
CD | 部門 | 専門技術知識 |
---|---|---|
1 | 河川、砂防及び 海岸・海洋 | 治水利水計画、ダム、河川改修、 河川構造物、河川砂防その他の 河川に関する事項 地すべり防止に関する事項 急傾斜地崩壊防止に関する事項 海岸保全計画、海岸砂防、 海岸砂防及び護岸その他の 海岸・海洋に関する事項 |
2 | 港湾及び空港 | 港湾計画、外郭施設、係留施設、 臨港交通施設、荷さばき施設、 水域、浚渫その他の 港湾に関する事項 空港計画、滑走路、誘導路 その他の空港に関する事項 |
3 | 電力土木 | 電源開発計画、ダム、 水路構造物 (水路、沈砂池、水槽、 水圧管路、門扉等)、 送変電施設、取放水施設、 冷却水施設、洞道その他の 電力土木に関する事項 |
4 | 道路 | 道路計画、道路構築、 道路構造物、道路付帯設備 その他の道路に関する事項 |
5 | 鉄道 | 鉄道計画、線路、鉄道構造物、 停車場、モノレール鉄道、 鋼索鉄道その他の 鉄道に関する事項 |
6 | 上水道及び 工業用水道 | 上水道計画、工業用水道計画、 取水、導水、送排水、浄水、 水処理、さく井その他の 上水道及び工業用水道に 関する事項 |
7 | 下水道 | 下水道計画、下水渠、下水処理、 排水処理その他の 下水道に関する事項 |
8 | 農業土木 | かんがい排水、圃場整備、 農村整備、農用地開発、干拓、 農地保全その他の農業土木に 関する事項 |
9 | 森林土木 | 地山、林道、森林環境保全 その他の森林土木に関する事項 |
10 | 造園 | 都市及び地方計画で 造園部門に関する事項 |
11 | 都市計画及び 地方計画 | 都市構成、土地利用、 都市交通施設、公園緑地、 区画整理その他の都市及び 地方計画に関する事項 |
12 | 地質 | 土木地質 (線路、ダム、トンネル、 基礎地盤等) 鉱山地質、防災知識、水理地質、 地熱及び温泉その他の 応用地質に関する事項 物理探査、科学調査、試すい その他の探査技術に関する事項 |
13 | 土質及び基礎 | 土質並びに土構造物及び 基礎に関する事項 |
14 | 鋼構造及び コンクリート | 鉄骨構造、鉄筋コンクリート構造、 コンクリート構造、セメント製品 その他の鋼構造及び コンクリートに関する事項 |
15 | トンネル | トンネル計画、換気、潜函工法、 シールド工法、沈埋工法 その他のトンネルに関する事項 |
16 | 施工計画、 施工設備及び積算 | 施工計画、施工管理、施工設備、 施工機械その他の 施工に関する事項 施工方法、仮設計画及び 工程計画に基づいた積算及び 工事原価管理に関する事項 |
17 | 建設環境 | 建設事業における自然環境及び 生活環境の保全及び創出並びに 環境影響評価に関する事項 |
18 | 機械 | ポンプ、圧縮機、送風機その他の 流動機械に関する事項 土木機械、コンクリート機械、 舗装機械、作業船、削岩機、 破砕機、コールカッタ、選炭記、 クレーン、コンベヤ、エレベータ、 フォークリフト、索道その他の 建設、鉱山、荷役及び 運搬機械に関する事項 |
19 | 水産土木 | 漁場計画、漁港構造物、 沿岸漁場計画、沿岸漁場構造物 その他の水産土木に関する事項 |
20 | 電気電子 | 道路、河川、下水道等の 各事業における電気電子に関する 調査、企画、立案、工事の設計、 管理等に関する事項 |
21 | 廃棄物 | 廃棄物医処理計画に関する 調査、企画、立案、 環境影響評価もしくは助言又は、 廃棄物処理施設に関する 工事の設計・処理その他の 廃棄物医に関する事項 |
22 | 建設情報 | 道路、河川、下水道等の 各事業における情報システム・ ネットワークシステムに関する 調査、企画、立案、システム設計、 管理などに関する事項 |
就職、求人需要
委託業務の管理技術者要件は技術士またRCCMですが、RCCMの場合は5年の実務経験で、建設コンサルタントの技術管理者として認定できます。
技術士試験はそれなりに難易度が高いので、まずはRCCM+実務経験で建設コンサルタントの「技術管理者」になる事で求人需要は格段に上がります
試験概要
受験資格 | RCCMの受験資格は以下 学歴・実務経験に該当する者。 大学院修了者 (修士課程/博士課程前期終了者): 修了後5年以上の実務経験 ※博士課程あるいは博士課程後期の 在学期間は、実務経験 年数とみなす。 大学卒業者:卒業後7年以上の実務経験 短大・5年制高等専門学校卒業者: 卒業後9年以上の実務経験 高校卒業者: 卒業後11年以上の実務経験 中学校卒業者: 卒業後14年以上の実務経験 ※実務経験年数: 建設事業の計画・調査・立案・助言 および建設工事の設計・管理業務などの 「建設コンサルタント等業務」に従事、 またはこれを管理した期間の合計年数。 |
---|---|
試験地 試験会場 | プロメトリック試験会場 |
費用 受験料 | 17,320円(税込) |
試験科目 | ◇試験A:130分 問題I 記述式 専門技術部門の業務経験 問題II 多肢択一式 業務関連法制度、 建設一般の知識、 技術者倫理等 ◇試験B:130分 問題III 記述式 管理技術力 問題IV 多肢択一式 土木関連の基礎的技術知識と 受験する部門の専門技術知識 記述式の解答入力に際して、 ショートカットキーも利用できます。 利用可能なショートカットキーは Ctrl + c(コピー) Ctrl + v(貼り付け) Ctrl + x(切り取り) Ctrl + z(元に戻す) ※マウスの 右クリックによるコピー 貼り付け 切り取りなどの操作はできません。 |
申し込み | 申し込み受験受付: 7月上旬 ~ 10月下旬 |
試験日程 | CBTの試験日を選択する 9月 ~ 10月下旬 |
予約の 変更期限 | 予約した試験日の3営業日前まで 試験日が土日の場合は4営業日前まで 変更可能です。 *営業日:土日・祝日・ 年末年始休業を除いた日 |
注意事項 | RCCM試験A及びBについて、 それぞれ予約の必要があります。 本人確認書類の提示が必要です。 提示ない場合は受験ができなく その際も受験料は返金ありません。 |
CBT | CBTでの試験当日の受験の流れと 基本的な操作方法を事前に 確認することができます。 受験前にご確認ください。 [ 試験当日の受験の流れスタート ] |
試験予約 | インターネット受付のみ パソコン(OS:Windows)を推奨。 試験予約はこちら オンラインによる試験予約 予約の確認・変更もこちらから 特別な受験環境が必要な方の試験予約 |
合格基準 | 配点の各50%以上の得点、 かつ総合点で60%以上の得点。 |
合否発表 | 翌年3月上旬、 RCCMのホームページで 合格者の受験申込番号を掲載。 |
主催 | 一般社団法人 建設コンサルタンツ協会 RCCM資格制度事務局 RCCM資格試験のページ |
問い合わせ | 試験の予約、試験当日の 手続き等に関するお問い合わせ お問い合わせ先: プロメトリック カスタマーサービス ▼メールによるお問い合わせ お問い合わせフォームはこちら ▼お電話によるお問い合わせ 03-6204-9830 電話受付時間:9:00~18:00 (年末年始休業を除く平日のみ) 試験制度、受験料の支払い等に 関するお問い合わせ 問い合わせ先: RCCM資格制度事務局 お電話によるお問い合わせ 03-3221-8855 メールによるお問い合わせ |
参考書・問題集
この段落内はプロモーション(PR)です。
紙書籍
電子書籍
RCCMの過去問対策は技術士分なども使用可能です。
・上の0円表示はAmazonが提供するKindle Unlimited 全てのジャンル200万冊以上が読み放題初めての利用は30日間の無料体験
その後の会員登録の取り消し方法
・いろいろなスマホとPCに対応のKindle無料読書アプリ
・効率が良い勉強方法なのでおすすめ
関連資格
–
コメント