保険仲立人とは、保険会社の組織に属さず独立した存在であり、保険会社と顧客との間に立ち保険契約の締結を行う者ですが「保険ブローカー」という通称もあり、扱う保険の種類により「損害保険仲立人(損害保険ブローカー)」と「生命保険仲立人(生命保険ブローカー)」に分かれ、その収入(手数料収入)は成約の場合に保険会社より保険仲立人に支払われます。
「保険募集人」との違いに関し、代理店(募集人)は保険会社から委託を受けて、保険会社のために保険募集を行うのに対し、保険仲立人(保険ブローカー)は顧客(保険契約を希望するクライアント)の委託を受けて、その顧客のために誠実に保険契約の締結の媒介にあたりますが、この誠実にという点において、法律上の義務(ベストアドバイス義務)が課せられています。
保険仲立人(保険ブローカー)になるには、登録申請書を内閣総理大臣に提出し、保険仲立人に登録される事が前提ですが、その審査に際し保険業法第289条に定める「保険募集業務を的確に遂行できる能力を有すること」という点につき、「損害保険仲立人試験」と「生命保険仲立人試験」の合格は、この業務遂行能力についての判定材料になっています。
この二つの試験はCBT方式(Computer Based Testing)で実施されており、従来の紙による試験とは異なり、試験会場に設置されたコンピュータを使用して試験問題をマウスとキーボードで回答する方法により実施する試験です。
受験資格に制限は無いので、どなたでも受験することができます。
合格率と難易度
公式サイトQ&Aにての記載で、「保険仲立人試験の受験者数と合格率は、年間200人程度が受験して、概ね70%の合格率です。」という記載ですので、保険仲立人の合格率及び難易度は今のようになります。
損害保険仲立人試験の合格率は70%程度で、難易度は偏差値表示で45。
生命保険仲立人試験の合格率は70%程度で、難易度は偏差値表示で45。
試験の概要
申し込み 試験日程 | 申し込み 試験の申込受付は1上旬より開始。 試験日 4月1日~翌年3月31日の中から、 試験単位毎に希望日時を選択 ※ 試験会場によっては受験ができない 日もあります。 |
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試験地 | 日本全国約のCBT会場 |
受験資格 | 制限なし |
試験内容 | ◇損害保険仲立人試験 ・法令・倫理(生保・損保共通) 20問60分 (1)保険概論 (2)法令・倫理 ・リスクマジメント 20問60分 (1)リスクマネジメント (2)損害保険の基礎 (3)損害保険仲立人の実務 (4)損害保険の周辺知識 ・専門知識A 20問60分 (1)再保険 (2)財物リスク (3)賠償責任リスク (4)特殊リスク ・専門知識B 20問60分 (1)物流リスク (2)プロジェクト・信用リスク (3)労務リスク (4)自動車・船舶・航空リスク (5)家計リスク 全項目保険仲立人テキストの 中から出題 ◇生命保険仲立人試験 ・法令・倫理 20問・60分 正誤判定択一式、正誤組合せ択一式 文中穴埋め (1)テキスト1冊 法令・倫理 ・変額保険編 25問・30分 3答択一式、語群選択式、正誤式 (1)テキスト1冊 変額保険 ・FP編 34問・60分 3答択一式、語群選択式、正誤式 テキスト3冊 (1)ファイナンシャルプランニングと コンプライアンス (2)資産運用知識 (3)社会保障制度 ・生命保険商品・税務編 34問・60分 テキスト3冊 (1)生命保険のしくみと個人保険商品 (2)生命保険と税・相続 (3)企業向け保険商品と コンサルティング |
合格基準 | 1試験単位につき 100点満点で70点以上。 全ての試験単位に合格で 損害または生命保険仲立人資格が 認定されます。 |
受験料 | 受験料(消費税10%込み) 1試験単位につき 17,600円 |
免除 | 合格した試験単位の有効期限は 合格した年の翌年末まで免除 |
結果発表 | CBT方式では試験終了と同時に 合否の判定が行われ、試験会場で 結果通知を行います。 |
主催 問合せ | 一般社団法人 日本保険仲立人協会 〒103-0021 東京都中央区日本橋本石町3-3-5 三友常盤橋ビル8階 電話 03-6262-6400 |
テキスト
試験問題は指定のテキストから構成されます。
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