証券の資格一覧として証券業に関連した、おすすめの資格とその合格率と難易度です。
証券業として必ず必要な資格、入社後に会社から受験を勧められる資格、専門家として一目置かれて営業上も有利な資格などを以下に記載しました。
各資格に詳細ページのリンクもありますので、参照して下さい。
証券外務員資格試験
- 金融庁に証券外務員として登録するために必要な試験です。
- 日本証券業協会が運営するこの資格は一種・二種の種別があります。
- 二種は債券や投資信託などの金融商品。
- 一種は投資信託などの金融商品に加えて、商品先物取引等のデリバティブ取引が可能です。
- 総務の管理職の方は一種に合格後、間を開けずに「内部管理責任者(内管)」を受験してください。
証券外務員の合格率と難易度
外務員試験の合格率は一種が66.1%~74.6%、二種が65.2%~70.5%です。そして一種の難易度は偏差値表示で55、二種の難易度は偏差値表示で48です。
一種外務員資格試験の合格率(一般受験者)
1種外務員 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023年度 | 5,886 | 4,199 | 71.3% |
2022年 | 4,533 | 3,198 | 70.5% |
2021年 | 4,690 | 3,365 | 71.7% |
2020年 | 4,594 | 3,425 | 74.6% |
2019年 | 4,633 | 3,132 | 67.6% |
2018年 | 4,782 | 3,160 | 66.1% |
二種外務員資格試験の合格率(一般受験者)
2種外務員 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023年度 | 3,833 | 2,516 | 65.6% |
2022年 | 2,413 | 1,700 | 70.5% |
2021年 | 2,846 | 2,006 | 70.5% |
2020年 | 2,725 | 1,878 | 68.9% |
2019年 | 3,131 | 2,042 | 65.2% |
2018年 | 3,870 | 2,573 | 66.5% |
生命保険一般課程試験
証券会社にて生命保険を扱う場合に必要な、生命保険一般課程試験です。
生命保険募集人として働くための一般課程試験は、生命保険協会が主催しており、試験は毎月の開催で、受験回数に制限は設けられていません。
一般過程の後は、専門課程・応用過程・生命保険大学の課程があり、段階的な試験構成になっています。
合格率と難易度
生命保険一般課程試験CBTの試験時間は40分で、合格基準は70%以上の正答率であり、合格率は80%程度で、難易度は偏差値表示で40です。
生命保険専門課程試験と変額保険販売資格試験
証券会社にて生命保険を扱う場合に必要な、生命保険専門課程試験と変額保険販売資格試験ですが、この受験するための資格として上記の一般課程試験の合格と登録が先に必要です。
変額保険販売資格試験とは、変額保険の販売に必要な資格試験であり、生命保険募集人として登録済かつ専門課程試験の合格者であることなどを受験資格としてCBT(Computer Based Testing)で実施されています。
合格率と難易度
生命保険専門課程試験と変額保険販売資格試験の出題内容は「正誤選択」と「用語選択」がほとんどで、試験問題自体が簡単であり、その合格基準が100点満点の70点以上という基準であることから、専門課程試験と変額保険販売資格試験の同時期受験の合格率は70%程度、しかし単一試験としての変額保険販売資格試験の合格率としては90%程度であり、日本にある多くの資格試験の中で難易度としては簡単なレベルです。
証券アナリストCMA資格
証券アナリストは業界での呼称としてCMAを使う事が多いのですが「日本証券アナリスト協会認定アナリスト」が正式呼称です。
そして英語の場合は「Certified Member Analyst of the Securities Analysts Association of Japan」です。
CMAは証券投資のカテゴリで、一定レベル以上の専門知識と各種情報の分析や投資価値の評価を行い、クライアント等への助言やマネージメントサービスの能力を認定する資格試験です。
合格率と難易度
近年の証券アナリスト CMA試験の合格率は、第1次レベル試験において48.0%から55.0%。
第2次レベル試験においての合格率は45.0%から54.8%です。
一次試験で約半数の合格率ですので偏差値50くらいか?と勘違いされる方もおられますが、二次試験もありますので、それなりの難易度になります。
指定講座の受講・受験と合格を第一次レベルと第二次レベル試験の両方をクリアした、証券アナリストCMA資格試験の難易度は偏差値表示で62です。
第1次レベル試験の合格率推移
1次レベル | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023年 | 11,706 | 5,627 | 48.1% |
2022年 | 12,640 | 6,065 | 48.0% |
2021年 | 17,711 | 9,318 | 52.6% |
2020年 | 10,772 | 5,921 | 55.0% |
2019年 | 13,917 | 6,880 | 49.4% |
第2次レベル試験の合格率推移
2次レベル | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023年 | 2,548 | 1,189 | 46.7% |
2022年 | 3,405 | 1,865 | 54.8% |
2021年 | 2,727 | 1,422 | 52.1% |
2020年 | 1,946 | 1,040 | 53.4% |
2019年 | 2,596 | 1,169 | 45.0% |
内部管理責任者(内管)
内部管理責任者は、日本証券業協会員が、金融商品取引法その他の法令諸規則等の遵守状況を管理する業務に従事する役員または従業員が保持する資格で、銀行員(金融)、証券業の管理職には定番と言える資格です。
内部管理責任者になるには、日本証券業協会が実施する資格試験に合格し、管理職ポストがその任に当たります。
それでは内部管理責任者はどのような職責の人なのか、そして監査対象はといえば、総務部門の総務課長が任命されるのが通例で、支店長も内部監査の対象に含まれます。
総務部の管理職として、外務員1種に合格後は間を開けずに内部管理責任者資格試験を受験しましょう。
合格率と難易度
一般会員と特別会員の受験者に分け、内部管理責任者資格試験、過去の受験者数と合格率は以下の通りで、一般会員の内部管理責任者資格試験の合格率は、81.1%から85.2%です。
試験の難易度は(証券)外務員 1種と同列と言われており、偏差値表示で55です。
一般会員の合格率
一般会員 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和4年度 2022年 | 14,953 | 12,127 | 81.1% |
令和3年度 2021年 | 16,934 | 13,821 | 81.6% |
令和2年度 2020年 | 17,034 | 14,478 | 85.0% |
令和元年度 2019年 | 18,262 | 15,290 | 83.7% |
平成30年度 2018年 | 20,384 | 17,371 | 85.2% |
平成29年度 2017年 | 22,782 | 19,283 | 84.6% |
特別会員の合格率
特別会員 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和4年度 2022年 | 1,475 | 1,420 | 96.3% |
令和3年度 2021年 | 1,838 | 1,761 | 95.8% |
令和2年度 2020年 | 1,639 | 1,592 | 97.1% |
令和元年度 2019年 | 2,298 | 2,221 | 96.6% |
ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャル・プランニング技能士(FP技能士) とはファイナンシャルプランナーとしての技能検定制度に合格者し、国家資格を取得した人を指し、言うまでも無く金融機関では取得を推奨される資格です。
合格率と難易度
ファイナンシャル・プランニング技能士(FP技能士) 試験の合格率は、FP3級が70%程度、FP2級が25~30%程度、FP1級が70~90%程度です。
試験の難易度としては、FP3級試験の難易度が偏差値表示で37、 FP2級試験の難易度が偏差値表示で48、FP1級試験の難易度が偏差値表示で58です。
FP1級とCFPの難易度:やや難しい
FP2級難易度とAFPの難易度:普通
FP3級難易度:簡単
各級の詳細データは以下リンクにありますので参照して下さい。
AFP
AFP (Affiliated Financial Planner)とは、ファイナンシャル・プランナー資格レベルの一つの段階であって、CFP (Certified Financial Planner)の前段階になります。
AFP取得に向けての手順は、2級以上のFP技能検定試験の合格と、AFP認定研修の修了の両方が必要とされます。
難易度
FP2級の合格基準は6割正答率の絶対評価ですので、規定以上の点数さえ確保すれば受験者全員でも合格できるシステムにはなっているのですが、それにしても実際のところ、半数以上の受験者が不合格になっています。
AFPの難易度はFP2級と同程度で、偏差値表示で53と前記しましたが、上記表の合格率を言見て分かる通り簡単とは言えず「普通レベル」と言って良いでしょう。
CFP(Certified Financial Planner)
CFPとは、国際CFP組織FPSBとのライセンス契約の下に、日本では日本FP協会が試験の主催と資格の認定をしているファイナンシャルプランナーの資格です。
CFPはAFPの上位資格でCFP試験の難易度はファイナンシャル・プランニング技能士1級と同程度です。
合格率と難易度
CFP資格審査試験は科目別の合格制度を採用しており、全6課目すべてを合格した段階でCFPの合格者とされます。
平均値としてCFP試験のおおよその合格率を述べた場合は以下のようになります。
①CFP資格審査試験の科目別合格率は36%
②CFP資格審査試験の(全6科目)合格率は7%
CFP資格の取得は、FP技能士1級と同等の難易度ですので、CFPの難易度は偏差値表示で58です。
CFP(Certified Financial Planner)の詳細ページ
商品先物取引の外務員登録資格試験
外務員登録資格試験とは、「外務員登録資格の対象業務」においての資格であり、いわゆる証券外務員とは異なる別の資格です。
商品先物取引業務にあり、下記の業務に従事する役員又は使用人は、商品先物取引法第200条第1項に規定する外務員の登録が必要で、この資格試験を「外務員登録資格試験」と称し日本商品先物取引協会が主催し、試験の実施はCBTで実施されます。
以下の業務のいずれかを行う方者は、商品先物取引法第200条第1項に規定する外務員の登録が必要です。
- 勧誘を目的とした商品デリバティブ取引の内容説明
- 商品デリバティブ取引の勧誘
- 注文の受注
- 勧誘を目的とした情報の提供等(バックオフィス業務に関すること及び委託者等の依頼に基づく客観的情報の提供を除く。)
- 商品先物取引法第200条第1項各号に掲げる行為を行う者
合格率と難易度
外務員登録資格試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023年 外務員登録資格 認定講習 | 186 | 182 | 97.8% |
2023年 総合試験 | 36 | 32 | 88.9% |
2023年 限定試験 | 62 | 45 | 72.6% |
2022年 | 140 | 110 | 78.6% |
2021年 | 143 | 123 | 86.0% |
2023年度より、証券一種外務員の円滑な商先外務員資格取得のため、「外務員登録資格認定
講習」が新たに追加された。
CFA(Chartered Financial Analyst)
CFA(Chartered Financial Analyst・米国証券アナリスト)とは、CFA協会認定証券アナリストの事であり、アメリカ合衆国バージニア州を本部とするCFA Institute(CFA協会)が主催する資産運用資格です。
CFA資格を取得するためには、Level I、Level II、Level III、これら3段階の試験に順に全てを合格し、4年以上の実務経験を持ち、CFA Instituteに参加することで資格が認定されますが、各Levelの試験は1年に2回まで受験可能です。
合格率と難易度
CFAの合格率は、2023年から遡り10年間の平均合格率が、CFA協会サイトで公表されており、その内容としてLevel 1の合格率が41%、Level 2の合格率が45%、Level 3の合格率が52%です。
CFA資格の取得はこれら3試験全てに合格する必要があり、その難易度としては偏差値表示で65です。
CFA資格試験 | 10年間の平均合格率 |
---|---|
Level I | 41% |
Level II | 45% |
Level III | 52% |
(PB)プライベートバンカー資格
プライベートバンカー資格とは、まとまった金融資産の運用やその相続対策サービスを提供する事を目的として、それに対応する資格です。
公益財団法人日本証券アナリスト協会が主催・実施する民間資格であり、総資格保有者数(PBコーディネーター、プライマリーPB、シニアPBの合計)は約2,600名が2023年3月末までの集計です。
合格率と難易度
プライベートバンカー資格の合格率は、プライマリーPBが61.0%から62.5%、シニアPBが24.3%から24.7%、難易度は偏差値表示でプライマリーPBが47、シニアPBが58です。
プライマリーPB試験、資格保有者上位10企業
順位 | 企業名 | 資格者 |
---|---|---|
1 | みずほ証券 | 228名 |
2 | 三菱UFJモルガンスタンレー証券 | 202名 |
3 | 岡三証券 | 153名 |
4 | 東海東京証券 | 149名 |
5 | 三菱UFJ銀行 | 69 |
6 | 三井住友銀行 | 63名 |
7 | SMBC 日興証券 | 35名 |
8 | みずほ銀行 | 27名 |
9 | 野村證券 | 24名 |
10 | 京都中央信用金庫 | 22名 |
シニアPB試験、資格保有者上位10企業
順位 | 企業名 | 資格者 |
---|---|---|
1 | 三菱UFJ銀行 | 44名 |
2 | 野村證券 | 30名 |
3 | 三井住友銀行 | 25名 |
4 | 三井住友信託銀行 | 14名 |
4 | 三菱UFJモルガンスタンレー証券 | 10名 |
6 | 大和証券 | 10名 |
6 | みずほ銀行 | 9名 |
6 | みずほ証券 | 9名 |
9 | 丹波銀行 | 7名 |
9 | 池田泉州銀行 | 5名 |
アクチュアリー(保険数理士)
アクチュアリーとは、ビジネスのリスク、不確実性の分析や評価を専門とし生命保険・損害保険・企業年金などの制度運営を、数理的な側面から算定します。
アクチュアリーは「保険数理士」と訳されされることも多いのですが、同時に日本アクチュアリー会の正会員である事も意味します。
合格率と難易度
アクチュアリー第1次試験の合格率は、数学が12.4%から23.9%、生保数理が12.8%から36.3%、損保数理が13.2%から31.8%、年金数理が13.1%から47.7%、会計・経済・投資理論が14.1%から33.3%です。
アクチュアリー第2次試験の合格率は、生保1が13.5%から17.6%、生保2が13.5%から19.8%、損保1が10.8%から16.4%、損保2が10.5%から24.3%、年金1が6.9%から15.9%、年金2が13.5%から20.0%です。
以上がアクチュアリー第1次試験、第2次試験の合格率ですがリンク先の表を参照ください。
そしてアクチュアリー試験に合格する難易度としては、偏差値表示で69です。
宅地建物取引士
宅地建物取引士(宅建士)の資格取得は証券会社においても推奨の例が多くあります。
証券業にとってのクライアントである資産家は、不動産の購入や売却などを検討している事が多々あり、不動産の専門家として一目置かれます。
合格率と難易度
宅地建物取引士(宅建士)試験の合格率は15.5%から17.7%で試験の難易度は偏差値表示で57です。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和5年度 2023年 | 233,276 | 40,025 | 17.2% |
令和4年度 2022年 | 226,048 | 38,525 | 17.0% |
令和3年度 2021年 | 234,714 | 41,471 | 17.7% |
令和2年度 | 204,250 | 34,338 | 16.8% |
令和1年度 | 220,797 | 37,481 | 16.9% |
平成30年度 | 213,993 | 33,360 | 15.5% |
平成29年度 | 209,354 | 32,644 | 15.5% |
普通自動車運転免許
周知のことですが、証券マンに自動車運転免許は必須です。
就職や転職の方は事前に運転免許を取得し、履歴書に記載してください。
〔PR〕【合宿免許】運転免許を「安い・確実・最短」で取得の4選
NISA取引アドバイザー
一般社団法人 金融財政事情研究会(きんざい)が実施する資格試験、NISA取引アドバイザーは、NISAを扱う金融機関職員等を受験者対象として、NISAに係る知識・実務対応力を検証する試験です。
金融関連のEラーニング
〔PR〕資格対策ドットコム
金融機関
508団体(銀行115、証券会社99、信用金庫·労働金庫·信用組合235、他59)
うち77団体(銀行48、証券会社4、信用金庫·労働金庫等25)が専用サーバでの受講管理システムを採用
うち51団体(銀行39、信用金庫·労働金庫等12)がコンテンツ保護(印刷・保存・画面キャプチャの禁止)機能を利用し、自宅等において社内文書を閲覧できる環境を構築
証券外務員試験一種と二種の勉強方法と過去問
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証券外務員試験一種と二種の試験は、出題の中の数字などに変化は有っても、基本的に過去問に沿った教材を選択すべきで、証券外務員資格試験の場合は「うかる!」シリーズの一択です。
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