建築設備検査員とは、登録建築設備検査員講習を受講し、その最後にある修了考査(修了試験)に合格後、建築設備検査員資格者証の交付をうけた者を指します。
建築設備検査員は、建築基準法(第12条第3項)による民間建築物のうち特定行政庁(建築主事を置く地方公共団体の長のこと)が指定する建築設備(換気設備、排煙設備、非常用の照明装置、給水設備及び排水設備)の安全確保のための検査を行い、その結果を特定行政庁へ報告する国家資格であり業務独占資格です。
定期的なこの法定検査は建築設備検査員以外に、一級建築士又は二級建築士も検査資格者となります。
講習の受講方法に関し、従来からある(指定の)会場講習以外にWeb講習があり、そのどちらかを選択します。
インターネットを利用して配信されるWeb講習を選択した場合は、講義の録画を視聴する形式なため、各科目とも視聴期間内であれば繰り返し視聴が可能という特色があります。
合格率
建築設備検査員、修了考査(修了試験)の合格率は63.6%から89.8%です。
年度 | 受講者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和5年度 2023年 | 772 | 657 | 85.1% |
2022年 | 718 | 457 | 63.6% |
2021年 | 651 | 570 | 87.6% |
2020年 | 571 | 428 | 75.0% |
2019年 | 713 | 549 | 77.0% |
2018年 | 744 | 668 | 89.8% |
2017年 | 765 | 632 | 82.6% |
難易度/偏差値
建築設備検査員の修了考査に合格する難易度は、偏差値表示で40です。
合格する方法(勉強方法)
Q: 修了考査に持ち込み使用できるものは?
A: 講習テキスト、通信機能のない電卓及び時計等は可能です。ノートパソコン類、携帯電話、通信機能のある電卓及び時計等は不可です。
上記の記述内容ですが、大事なことは講習テキストを持ち込みできるという事です。
講義の先生が「ここは重要です。覚えてください。」とか言いますので、自分の講習テキストに付箋などを利用して記憶してください。
勉強方法というよりは作業のようですが、合格のために重要な事です。
就職・転職、求人需要
建築設備検査員の就職・転職への求人需要は常にあります。
例としては「建築基準法12条に基づく点検スタッフ<正社員>★建築設備検査員や特定建築物調査員などの有資格者」
建設設備会社などから以上のような内容の募集が多く見受けられ、12条の資格者のみがその業務を行える、業務独占に関しての国家資格名が直接記載されており、即戦力が期待されています。
受講資格
- 大学。旧大学において建築学、機械工学若しくは電気工学又はこれらに相当する課程を修めて卒業した後、建築設備に関して2年以上の実務経験を有する者。
- 3年制短期大学(夜間を除く)において建築学、機械工学若しくは電気工学又はこれらに相当する課程を修めて卒業した後、建築設備に関して3年以上の実務経験を有する者。
- 2年制短期大学、高等専門学校、旧制専門学校において建築学、機械工学若しくは電気工学又はこれらに相当する課程を修めて卒業した後、建築設備に関して4年以上の実務経験を有する者。
- 高等学校、旧制中学校、中等教育学校において建築学、機械工学若しくは電気工学又はこれらに相当する課程を修めて卒業した後、建築設備に関して7年以上の実務経験を有する者
- 建築設備に関して11年以上の実務経験を有する者。
- 建築行政(建築設備に関するものに限る。)に関して、2年以上の実務経験を有する者。
- 一級建築士、二級建築士、建築基準適合判定資格者の資格を有する者。
- 建築士法に基づく建築設備士の資格を有する者。
試験の概要
申し込み 試験日程 講習日程 | 申し込み:2022年7月より Web講習:11月中旬から12月上旬 会場講習:11月中旬 修了考査:12月中旬 |
---|---|
試験地 | 札幌、東京、名古屋、大阪、福岡 |
受講資格 受験資格 | 上記 |
講習科目 | 講習および修了考査は4日間 建築設備定期検査制度総論 建築設備に関する建築基準法令等 建築学概論 建築設備総論 給排水衛生設備 換気・空気調和設備 電気設備 排煙設備 建築設備に関する維持保全 建築設備定期検査業務基準 修了考査 30、問2時間 |
合格基準 | 全講習科目を受講 (科目免除者および昨年度の 修了考査不合格者を除く) 修了考査は30問中20問以上正解。 講習の受講に30分以上の遅刻・早退 が1科目でもある場合、修了考査は 受けられません。 |
受験料 | 全科目 52,800円 テキスト代を含む 建築設備士免除 33,000円 修了考査のみ テキスト有りは19,800円 テキストなしは11,000円 |
免除 | 1.特定建築物調査員、防火設備検査員、 昇降機等検査員の資格を有する者は、 申請により「建築学概論」を受講免除 にできる。 2.建築設備士の資格を有する者は、 「建築設備定期検査業務基準」 「建築設備に関する維持保全」 以外の全ての科目が免除されます。 なお、修了考査は講習科目の免除を 受けた場合でも、全講習科目から 出題される。 3.前年度に修了考査が不合格の場合、 修了考査のみ受けることができる。 |
主催 問合せ | 一般財団法人 日本建築設備・昇降機センター 〒105-0003 東京都港区西新橋1-15-5 内幸町ケイズビル 電話 03-3591-2423 |
過去問
公式サイトの実施結果ページにおいて、過去問(修了考査問題)の抜粋がリンクされています。
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建築設備検査員の関連資格である建築設備士に合格の難易度は、偏差値表示で55で、国家試験としては普通の難易度です。
とても有用な資格ですので、以下書籍も参考にしてください。
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