放射線取扱主任者とは、国家資格の中の必置資格であり業務独占資格です。
放射性同位元素あるいは放射線発生装置を使用する事、その販売業、賃貸業および廃棄業等にて、放射線障害の防止についての管理・監督を行う者です。
資格区分は第1種、第2種、第3種に分かれます。
第1種と2種の取得には文部科学大臣登録試験機関が主催する国家試験を受験し、合格者は資格講習を受講・修了することによって国家資格を取得できます。
第3種は2日間の講習の受講と修了にて資格を取得できます。
選任区分
主任者の選任
種別 | 事業者 |
---|---|
第1種 | 以下の許可使用者 ・非密封放射性同位元素 ・放射線発生装置 ・10テラベクレル以上の 密封放射性同位元素 許可廃棄業者 |
第2種 | 下限数量の1000倍を超え 10テラベクレル未満の 密封放射性同位元素の許可使用者 |
第3種 | 下限数量の1000倍以下の 密封放射性同位元素の 届出使用者 届出販売業者 (取扱が非実物、取扱実物は 許可届出使用者) 届出賃貸業者 (取扱が非実物、取扱実物は 許可届出使用者) |
※選任が不要とされるケースは
①表示付認証機器の届出使用者
②表示付特定認証機器の使用者
試験の合格率と難易度/偏差値
合格率
第1種
近年の放射線取扱主任者、第1種試験の合格率は21.7%から41.9%です。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023年 令和5年度 | 3,114 | 867 | 27.8% |
令和4年度 | 3,097 | 896 | 28.9% |
令和3年度 | 2,546 | 840 | 33.0% |
令和2年度 | 2,157 | 904 | 41.9% |
令和1年度 | 3,357 | 788 | 23.5% |
平成30年度 | 3,558 | 843 | 23.7% |
平成29年度 | 3,767 | 819 | 21.7% |
第2種
近年の放射線取扱主任者、第2種試験の合格率は12.9%から32.5%です。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023年 令和5年度 | 1,621 | 209 | 12.9% |
令和4年度 | 1,534 | 316 | 20.6% |
令和3年度 | 1,298 | 321 | 24.7% |
令和2年度 | 1,018 | 331 | 32.5% |
令和1年度 | 1,971 | 293 | 14.9% |
平成30年度 | 2,238 | 528 | 23.6% |
平成29年度 | 2,485 | 514 | 20.7% |
難易度/偏差値
放射線取扱主任者試験の難易度は偏差値表示で第1種が57、第2種が56です。
放射線取扱主任者に付与される別の資格
対象者は第1種放射線取扱主任者免状の交付を受けた者。
都道府県労働局長に免許交付申請し、エックス線作業主任者免許の交付ができる。
・ガンマ線透過写真撮影作業主任者
対象者は第1種放射線取扱主任者免状または第2種放射線取扱主任者免状の交付を受けた者。
都道府県労働局長に許交付申請をすることで、ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許の交付ができる。
対象者は第1種放射線取扱主任者免状を有し、事業者により第1種放射線取扱主任者に選任されている者、または資格取得後に放射性物質の濃度の測定の実務に3年以上従事した経験を有する者。
事業者等の証明を添付することで、第1種・第2種作業環境測定士試験の共通科目および第1種作業環境測定士試験の選択科目「放射性物質(放射線)」の受験が免除。
試験概要
受験資格 受講資格 | 第1種試験:制限なし 第1種講習:18歳以上で、 第1種試験合格者 第2種講習:18歳以上で、 第2種試験合格者 第3種講習:18歳以上 |
---|---|
試験内容 例として 令和4年度 | 第1種放射線取扱主任者試験 (5課目) 1日目 放射性同位元素等の規制に関する 法律に関する課目 試験75分、五肢択一式(30問) 第一種放射線取扱主任者としての 実務に関する課目 試験100分、多肢択一式(6問) 物理学のうち放射線に関する課目 試験110分、五肢択一式(30問) 及び 多肢択一式(2問) 2日目 化学のうち放射線に関する課目 試験110分、五肢択一式(30問) 及び 多肢択一式(2問) 生物学のうち放射線に関する課目 試験110分、五肢択一式(30問) 及び 多肢択一式(2問) 第2種放射線取扱主任者試験 (5課目) 放射性同位元素等の規制に関する 法律に関する課目 試験75分、五肢択一式(30問) 第二種放射線取扱主任者としての 実務に関する課目 試験75分、五肢択一式(10問) 及び多肢択一式(2問)) 物理学のうち放射線に関する課目 化学のうち放射線に関する課目 生物学のうち放射線に関する課目 試験120分、 各課目について 五肢択一式 (10問) 及び 多肢択一式(1問) ※公式サイトにて要再確認 |
合格基準 | 第1種と第2種試験 全試験課目が60%以上の得点率であり かつ試験課目毎の得点が50%以上の 得点率。 第1種/第2種/3種講習の修了試験 正答率60%以上。 |
試験地 | 札幌、東京、大阪、福岡 |
申し込み 試験日程 | 申し込み 5月中旬から6月中旬頃 第1種と第2種の試験日程 8月下旬頃 |
問合せ 申し込み | 問合せ 公益財団法人 原子力安全技術センター 主任者試験グループ 03-3814-7480 アクセス(地図)はこちら 西日本事務所 06-6450-3320 アクセス(地図)はこちら 申し込み 公益財団法人 原子力安全技術センター 〒112-8604 東京都文京区白山5-1-3-101 東京富山会館ビル4階 TEL 03-3814-7480 |
過去問
公式サイト、原子力安全技術センターでは放射線取扱主任者(第1種・第2種)の過去の試験問題(過去問)と合格基準及び正答を掲載しています。
放射線取扱主任者、独学の勉強方法
放射線取扱主任者の出題傾向は、過去問をベースとして、その類似や変化形が多く見られます。
独学で試験に合格するための勉強方法、コツとしては、過去問に重点を置いた勉強方法が非常に有効になりますし、実際に合格者からの同様のコメントがあります。
・本試験と同じ時間配分での過去問を実行
・自己採点+解説文の熟読
・過去問は1周ではなく周回し、満点になるまで続ける
・間違った問題は、テキスト再確認、要点をノート記載
・隙間時間では下記0円表示の電子書籍を使う
・(初見の)模擬問題集で自己採点、合格基準チェック
上記の合格基準を再確認のうえ、自己の実力客観的に評価してください。
そして初見の模擬試験において常に全科目60%以上の正答率である事を目標にしてください。
履歴書に記載の正式名称
・履歴書
令和○年○月○日 第○種 放射線取扱主任者免状 取得
所轄・主催: 環境省
・名刺
第○種 放射線取扱主任者
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