2022年(令和4年)4月に電気技術者試験センター 本部事務局よりの通知にて、電験三種の新試験制度は、試験回数が年1回から年2回へと増えています。
4月1日を起点とする年度別なのですが、その通知にて令和4年度の場合の電験三種は、上期試験が令和4年8月21日で下期試験が令和5年3月26日です。
電験三種の求人需要が大きく、今回の試験回数の増加につながりました。
2021年経済産業省は、電気主任技術者試験の資格試験を、以前の年1回から年2回にする制度変更することを決め、同時に既存のマークシート解答方式に加え、パソコン画面上で回答できるCBT方式(Computer Based Testing)も採用になりました。
2022年度から、まずはパイロットテストとして、第一種電気工事士試験の募集人数は1千名、第二種電気工事士の募集人数は1千名、第三種電気主任技術者の募集人数は各科目500名程度(4科目合計2000名程度)を予定。
公式サイトにて以上のようなメッセージがありました。
詳しくは
電気技術者試験の新たな試験実施方法の検証に係るCBTパイロットテストの実施についてを参照ください。
電気主任技術者は、取扱レベルの種別に分けて電験一種、電験二種、電験三種です。これは通称ですが、むしろ電気主任技術者試験という正式名称よりこの通称、例えば電験三種と言った方が世に広く知られています。
そしてこの資格は国家資格の中、法的規制がある必置資格(設置義務資格)さらに業務独占資格ですので常に求人需要が有る、人気の資格です。
第三種電気主任技術者試験(電験三種)の合格率と難易度/偏差値
試験の合格率は、第三種電気主任技術者(電験三種)の場合、4科目全合格の人で8.1%から11.5%で詳細は下表に記載します。
そして令和2年度を例としての電験三種の科目合格は、理論:24.6%、電気:17.7%、機械:11.4%、法規:21.3%です。
以上は第三種ですので、これが第二種、第一種となれば難易度は当然に上がります。
電気主任技術者試験、全ての試験の難易度を偏差値表示をした場合には、第一種が67、第二種が62、第三種が57です。
年度 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 科目 合格者 |
---|---|---|---|---|---|
平成28年 | 66,896 | 46,552 | 3,980 | 8.5% | 13,457 |
平成29年 | 64,974 | 45,720 | 3,698 | 8.1% | 12,176 |
平成30年 | 61,941 | 42,976 | 3,918 | 9.1% | 12,335 |
令和元年 | 59,234 | 41,543 | 3,879 | 9.3% | 13,318 |
令和2年 | 55,406 | 39,010 | 3,836 | 9.8% | 12,278 |
令和3年 | 53,685 | 37,765 | 4,357 | 11.5% | 12,278 |
※受験者数は1科目でも出席した方の合計、合格率は全科目合格者。
上の表を見て察しがつくと思いますが、申込者数に対して、実際の受験者数が毎年大きく減ります。
電験三種はそれが特に顕著なのですが、受験者の年齢層に中年高年齢層を一定割合に含むとき、頻繁に起きるパターンです。
理由は仕事に忙しい人が多いからで、勉強時間が足りなくて受験を断念したなどの理由です。
そして受験数の中には、勉強不足だけどそれでも一応は受験したという人も多数いるわけで、もしあなたが勉強時間を自由に取れる立場であれば、あなた自身の合格率は上の数字より、格段に上がるはずです。
電験三種、試験の概要
電験三種の受験資格
電験三種、二種、一種、全てに受験資格の制限なし。
電験三種の試験方式、試験会場、試験日、申し込み
試験方式
五肢択一のマークカード方式で試験(CBT含む)
試験会場
全国47都道府県で試験会場が指定されます。
試験日
※電験三種は、2022年(令和4年度)より1年に試験が2回に変更です。
下記の公式サイトで確認ください。
公式サイト
TEL 03-3552-7691
FAX 03-3552-7847
電験三種の試験は4科目
全科目がA問題、B問題に分かれています。
A問題は1つの独立問題。B問題は1つの問題が(a)と(b)の2つの小問からなる問題。
特徴として(a)の解答または計算過程を利用するパターンが(b)問題に多い。
①理論
電気理論、電子理論、電気計測、電子計測に関し
試験時間90分
A問題×14問×各5点=70点
B問題×3問×各10点=30点
科目合格基準60点以上
②電力
発電所と変電所の設計及び運転に関して、送電線路と配電線路(屋内配線もある)その設計及と運用、電気材料に関し
A問題×14問×各5点=70点
B問題×3問×各10点=30点
科目合格基準60点以上
③機械
電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス、電力システム。それら関する情報伝送と処理に関し
A問題×14問×各5点=70点
B問題×3問×各10点=30点
科目合格基準60点以上
④法規
電気法規(保安に関する事)と電気施設管理に関し
A問題×10問×各6点=60点
B問題×3問×各13点または14点=40点
科目合格基準60点以上
電気主任技術者。電験三種の勉強方法
在学中、新卒間もない人と、それから何年も経過して電気工事の現場で忙しい人、電験三種受験者の年齢幅が広いことは周知のことですが、前者は4科目の一発合格を狙い、後者は3年計画で合格というのが、このページの提案です。
仕事で忙しい人は、科目合格を利用
試験は4科目あるのですが科目合格制です。
この試験システムは、電験一種、二種、三種、全てを指します。
世にいろいろな資格がある中で、電気主任技術者とは国家資格の中の必置資格さらに業務独占資格です。
少々難易度が高い合格率ですが、段階的な受験システムを採用していて、そういう意味で間口が広い資格です。
例えば電験三種の場合は一次試験だけですので、合格点を取った科目はその後2年間免除されます。
初回に合格済みの科目を、次回試験申し込みの時に申告します。
そして科目合格していないものだけを受験します。
そこで残りを合格すれば正式に電験三種に合格になります。
仮に駄目だったとしても、期間内であれば次回に同様のチャンスがあります。
ちなみに電験一種、二種はこのような一次試験に続き、二次試験があります。
それをクリアして合格です。
しかしもし貴方が在学中とか卒業して間もないという人だったら1回の試験で全科目を合格してください。理系の人でその若い時期であれば十分可能です。
科目合格計画はキャリアが長い人。通信講座を推奨
例えば長年にわたり電気工事士として現場で働いている人にです。
猶予期間のシステムは簡単に言えば中高年の味方。
『俺もそろそろ、現場監督くらいやらないと!』と思いたち、長年の経験で技術と現場事情には詳しいけれども、電験三種の参考書を見て、『まいったな。。』と頭を抱えるオジサンはけっこう多いのです。
JTEXは40年の実績、利用企業4万社以上、累計受講者数200万人突破
おすすめです。
電験三種の合格率に思う事
この部分は僕の妄想かもしれないので、読み飛ばしてもらっても結構です。
60点合格システム(絶対評価)に、その年の難易度を加味して、多少の合格点の変更があり得ることは知っていますが、それにしても電気の世界で60点合格は低すぎると思いませんか?
例えば
✔ 実際に回路を組んでみて、その回路に問題ナシの確率は60%。さて、貴方はスイッチONできますか?
✔ 物を動作させるプログラムをつくったけど、内容の40%が間違ってる。これはバグと言えますか?
なぜ60点合格で、かつ科目合格で11~24%こんなに低い合格率なのか?
僕の妄想ですけど、鉛筆ころがしてる受験者がたくさんいます。
全問に鉛筆ころがしても20点ですから、そのころがし集団は能力が低いのではなく、そもそも受験勉強していないんだと思うのです。
その証拠とまでは言えないけど、問題のレベルがさらに上がる電験二種の科目合格率は平均30%程度、総合の合格率は23%程度に上がります。
電験三種で試験勉強はやった!という本来あるべき姿の受験者集団で考えれば、科目別合格率はもっと、ずーと高いはず。それが本質的な合格率と思っています。
もしも貴方が熟練の電気工事士なら

今日の~仕事は辛かった~♪。後は~焼酎~♪

あおらせないわ!これで毎年受験料だけ損してるし。
熟練の電気工事士(国家資格)は、いつも仕事があります。
定年の年齢を過ぎても仕事があります。特段な贅沢をしなければ、生活に金銭的な不安はありません。
だからいつものパチンコ、競馬、麻雀、仕事帰りの仲間と一杯が10杯に。
現場仲間とのつきあいも大事だけれど、『おれも現場監督やるぞ!』と電験三種の受験を決めたのであれば、仲間に正直に言って勉強する。
きっと仲間も応援してくれるから、今年こそ合格しましょう。
もしも貴方が若ければ

電験三種やるぞ!

合格の偏差値57よ。大丈夫?

うっ。ぎりぎりかな

合格してから私達おつきあいしましょ!

やっ。。やるぞ!
電験三種に限らないのですが、無理と思えるくらいの受験勉強スケジュールをこなせるのは、頭が柔らかい若いうちです。
科目合格なんてことは忘れて、全4科目の一発合格を前提にしてください。
このページの冒頭に書いたように、それは実証実験済みの事ですから、電験三種の合格はゴールではなくスタートです。
電験三種の勉強時間
『文系でも合格できる!』
『知識ゼロベースから勉強1000時間で合格!』
そのような言葉を散見します。思うことは、そりゃ文系の人でも1000時間勉強すれば合格するでしょ、でもその1000時間の勉強を続けれる人、どんだけいるのと思いました。
電験三種教育動画は地味に良い、スマホは万能
動画とスマホの影響は大きいですね。
自分で教育動画をみたり、質問をスマホでネット検索してみたり
・電験三種の教育動画は地味に良い。
・スマホ万能、あらゆる疑問の解答はネットの中にあり!
もちろんリアルな教書一冊と過去問と詳しい解説、模擬問題集は外せませんが、PCやスマホにカスタマイズされた今どきの教材はなかなか充実しています。
まずは無料の過去問をやってみて、自己を判断
ここに無料の過去問と回答があります。
一般財団法人 電気技術者試験センター12年間の過去問と回答
これを見て、理解し、解説不要という人は、今年そのまま受験してください。
電験三種、過去問とその解説
何故そういう解答になるのか、解説が必要と思った人は
電験三種、参考書と問題集
いずれにしても参考書一冊と問題集は必要になると思います。
受講者の実績が多い通信講座
結論から言って、電気主任技術者の試験をなるべく短時間で合格する道は「受講者の実績が多い通信講座」です。
高齢になるほど、あるいは現場仕事などで忙しい人、このような方々ほど、何を勉強するのか考えるのではなく、レールの上をシステマチックに勉強スケジュールと勉強方法が決まっている通信講座の方が望ましく、合格率を後押しします。
JTEXは40年の実績、利用企業4万社以上、累計受講者数200万人突破
おすすめです。
電子書籍など
すき間時間にスマホで勉強
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関連資格
第三種 電気主任技術者