電験三種の試験制度は、試験回数が以前の年1回から、今は年2回へと増えており8月が上期、翌年3月が下期に試験実施という4月を起点とした年度別2回実施です。
近年は電験三種の求人需要が大きく、今回の試験回数の増加につながりましたが以上既存のマークシート解答方式に加え、パソコン画面上で回答できるCBT方式(Computer Based Testing)も採用になりました。
詳しくは
電気技術者試験の新たな試験実施方法の検証に係るCBTパイロットテストの実施についてを参照ください。
電気主任技術者とは、取扱レベルの種別に分けて電験一種、電験二種、電験三種です。これは通称ですが、むしろ電気主任技術者試験という正式名称よりこの通称、例えば電験三種と言った方が世に広く知られています。
そしてこの資格は国家資格であり、法的規制がある必置資格(設置義務資格)さらに業務独占資格ですので常に求人需要が有る、人気の資格です。
合格率と難易度/偏差値
第三種 電気主任技術者、電験三種の合格率は8.1%から21.2%で難易度は偏差値表示で57です。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和 5 年度下期 2024年3月 | 24,567 | 5,211 | 21.2% |
令和 5 年度上期 2023年8月 | 28,168 | 4,683 | 16.6% |
令和4年度下期 2023年3月 | 28,785 | 4,514 | 15.7% |
令和4年度上期 2022年8月 | 33,786 | 2,793 | 8.3% |
2021年 | 37,765 | 4,357 | 11.5% |
2020年 | 39,010 | 3,836 | 9.8% |
2019年 | 41,543 | 3,879 | 9.3% |
2018年 | 42,976 | 3,918 | 9.1% |
2017年 | 45,720 | 3,698 | 8.1% |
科目合格率
第三種 電気主任技術者試験の科目合格率に関しては以下の結果でした。
科目合格者数(令和4年度下期)
令和4年度下期を例としての場合は、合格者(4科目合格者)数 4,514人(対受験者合格率15.7%)でしたが、科目別合格者数については理論 5,102人、電力 3,540人、機械 5,807人、法規 3,566人、4科目合格者を除いた科目合格者数 8,269人でした。
科目合格率(令和4年度上期)
そして令和4年度上期を例として第三種電気主任技術者、電験三種の科目合格率に関しては、4科目合格者を含めた場合は11.3%から24.2%、4科目合格者を除いた場合の科目合格率は6.9%から20.0でその詳細は下表になります。
科目 | 受験者 (B) | 合格者 (C) | 合格率 (C/B) | 科目 合格者 (D) | 科目 合格率 (D/B) |
---|---|---|---|---|---|
理論科目 | 28,427 | 6,554 | 23.1% | 4,857 | 17.1% |
電力科目 | 23,215 | 5,610 | 24.2% | 4,652 | 20.0% |
機械科目 | 24,184 | 2,727 | 11.3% | 1,658 | 6.9% |
法規科目 | 23,752 | 3,499 | 14.7% | 2,226 | 9.4% |
※科目合格者数(D)は4科目合格者数を除く。
試験の概要
申し込み 試験日程 | ①上期 申し込み:5月中旬から6月上旬 試験日:8月中旬 ②下期 申し込み:11月下旬から12月上旬 試験日:3月下旬 |
---|---|
試験地 | 北海道、岩手県、宮城県、山形県、新潟県 栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県、千葉県 東京都、神奈川県、岐阜県、静岡県、 愛知県、三重県、石川県、滋賀県、京都府 大阪府、兵庫県、岡山県、島根県、広島県 山口県、香川県、愛媛県、福岡県、長崎県 熊本県、大分県、沖縄県 |
受験資格 | 制限なし |
試験内容 | 筆記試験・五肢択一式 1.理論 ① 電気理論 ② 電子理論 ③ 電気計測 ④ 電子計測 2.電力 ① 発電所・送電所の設計・運転 ② 送電線路・配電線路の設計・ 運用・材料知識 3.機械 ① 電気機器 ② パワー・メカエレクトロニクス ③ 電動機応用 ④ 照明 ⑤ 電熱 ⑥ 電気化学 ⑦ 自動制御 ⑧ メカトロニクス並びに電力システムに 関する情報伝送及び処理 4.法規 ① 電気法規・電気施設管理 |
合格基準 | 合格基準は以下が基本だが 試験回別の調整はありえる 理論 60点以上 電力 60点以上 機械 60点以上 法規 60点以上 |
受験料 | ネット申込み: 4,850円 郵便申込み: 5,200円 非課税 |
免除 | 科目合格制度により 各4科目ごとの合格者は、翌年度および 翌々年度の試験においてその科目の 試験が免除される。 |
合格発表 | ① 10月頃 ② 5月頃 |
主催 問合せ | 一般財団法人 電気技術者試験センター 〒104‒8584 東京都中央区八丁堀2-9-1 RBM東八重洲ビル8階 電話 03‒3552‒7691 |
過去問
第三種電気主任技術者、電験三種の過去問は一般財団法人電気技術者試験センター、このリンク先で参照できます。
電験三種、4科目の要点
全科目がA問題、B問題に分かれています。
A問題は1つの独立問題。B問題は1つの問題が(a)と(b)の2つの小問からなる問題。
特徴として(a)の解答または計算過程を利用するパターンが(b)問題に多い。
①理論
電気理論、電子理論、電気計測、電子計測に関し
試験時間90分
A問題×14問×各5点=70点
B問題×3問×各10点=30点
科目合格基準60点以上
②電力
発電所と変電所の設計及び運転に関して、送電線路と配電線路(屋内配線もある)その設計及と運用、電気材料に関し
A問題×14問×各5点=70点
B問題×3問×各10点=30点
科目合格基準60点以上
③機械
電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス、電力システム。それら関する情報伝送と処理に関し
A問題×14問×各5点=70点
B問題×3問×各10点=30点
科目合格基準60点以上
④法規
電気法規(保安に関する事)と電気施設管理に関し
A問題×10問×各6点=60点
B問題×3問×各13点または14点=40点
科目合格基準60点以上
電気主任技術者。電験三種の勉強方法
在学中、新卒間もない人と、それから何年も経過して電気工事の現場で忙しい人、電験三種受験者の年齢幅が広いことは周知のことですが、前者は4科目の一発合格を狙い、後者は3年計画で合格というのが、このページの提案です。
仕事で忙しい人は、科目合格を利用
試験は4科目あるのですが科目合格制です。
この試験システムは、電験一種、二種、三種、全てを指します。
世にいろいろな資格がある中で、電気主任技術者とは国家資格の中の必置資格さらに業務独占資格です。
少々難易度が高い合格率ですが、段階的な受験システムを採用していて、そういう意味で間口が広い資格です。
例えば電験三種の場合は一次試験だけですので、合格点を取った科目はその後2年間免除されます。
初回に合格済みの科目を、次回試験申し込みの時に申告します。
そして科目合格していないものだけを受験します。
そこで残りを合格すれば正式に電験三種に合格になります。
仮に駄目だったとしても、期間内であれば次回に同様のチャンスがあります。
ちなみに電験一種、二種はこのような一次試験に続き、二次試験があります。
それをクリアして合格です。
しかしもし貴方が在学中とか卒業して間もないという人だったら1回の試験で全科目を合格してください。理系の人でその若い時期であれば十分可能です。
科目合格計画はキャリアが長い人。通信講座を推奨
例えば長年にわたり電気工事士として現場で働いている人にです。
猶予期間のシステムは非常に有効です。
『俺もそろそろ、現場監督くらいやらないと!』と思いたち、長年の経験で技術と現場事情には詳しいけれども、電験三種の参考書を見て、『まいったな。。』と頭を抱えるオジサンはけっこう多いのです。
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おすすめです。
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実験済みの事ですから、電験三種の合格はゴールではなくスタートです。
電験三種の勉強時間
『文系でも合格できる!』
『知識ゼロベースから勉強1000時間で合格!』
そのような言葉を散見します。思うことは、そりゃ文系の人でも1000時間勉強すれば合格するでしょ、でもその1000時間の勉強を続けれる人、どんだけいるのと思いました。
電験三種教育動画は地味に良い、スマホは万能
動画とスマホの影響は大きいですね。
自分で教育動画をみたり、質問をスマホでネット検索してみたり
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いずれにしても参考書一冊と問題集は必要になると思います。
受講者の実績が多い通信講座
結論から言って、電気主任技術者の試験をなるべく短時間で合格する道は「受講者の実績が多い通信講座」です。
高齢になるほど、あるいは現場仕事などで忙しい人、このような方々ほど、何を勉強するのか考えるのではなく、レールの上をシステマチックに勉強スケジュールと勉強方法が決まっている通信講座の方が望ましく、合格率を後押しします。
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関連資格
第三種 電気主任技術者