電気通信の国家資格、工事担任者資格とは、公衆回線やCATVに接続する端末設備に配線、接続工事業務を監督する責任者です。
国家資格の中、必置資格であり業務独占資格です。
2021年4月より一部資格の廃止とすべての資格名の名称変更がありました。
そして 工事担任者試験「第二級アナログ通信」、「第二級デジタル通信」の2種別が
令和3年9月からCBT方式による試験に変更となりました。
工事担任者の各国家試験の難易度と合格率、過去問などとあわせ試験概要を下表にてお知らせします。
この国家試験の受験とは別途に、国家資格を取得する方法
工事担任者養成課程(eLPIT)エルピット経由で国家資格を取得。も参照して下さい。
工事担任者国家資格の変更、第二種の廃止と資格名の名称変更
令和3年(2021年)4月1日より次のように変更されています。
- 第二種(AI2種とDD2種)の廃止(省令第2条)
- 既取得の第二種資格は従前の名称、監督範囲のまま有効である。(新資格へのみなしや移行はない、省令附則第3条18)
- 科目合格者のみを対象として3年間は試験は実施される。(新規受験はできない、省令附則第3条)
- (資格名)名称の変更(省令第2条)
- AI総合種とDD総合種は「総合通信」に変更
- AI第一種は「第一級アナログ通信」に変更。
- DD第一種は「第一級デジタル通信」に変更。
- AI第三種は「第二級アナログ通信」に変更。
- DD第三種は「第二級デジタル通信」に変更。
- 平成17年8月改正後のAI種、DD種及びAI・DD総合種資格取得者(第二種除く)は、特段の手続き不要で、新資格証の交付を受けているものとみなされる。(省令附則第3条17)
- 工事現場における監督業務の範囲に変更はない。
- 科目合格者は、資格名変更後の受験に(以前の)科目合格が有効となる。
合格率と難易度/偏差値
工事担任者試験の合格率および難易度は以下の内容です。
- 第1級アナログ通信は合格率33.3%~37.2%、難易度が偏差値56。
- 第2級アナログ通信は近年の合格率42.9%~100%で難易度が偏差値45
- 第1級デジタル通信は合格率22.9%~30.0%で難易度が偏差値52
- 第2級デジタル通信は合格率50.1%~100%で難易度が偏差値45
- 総合通信は合格率23.8%~29.7%で難易度が偏差値56
第1級アナログ通信の合格率
第1級 アナログ通信 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 令和6年度 | 580 | 193 | 33.3% |
2023年 令和5年度 | 827 | 308 | 37.2% |
2022年 | 983 | 345 | 35.1% |
2021年 | 1,263 | 470 | 37.2% |
第2級アナログ通信の合格率
第2級 アナログ通信 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 令和6年度 | 24 | 24 | 100% |
2023年 令和5年度 | 23 | 23 | 100% |
2022年 | 44 | 44 | 100% |
第1級デジタル通信の合格率
第1級 デジタル通信 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 令和6年度 | 1,955 | 449 | 22.9% |
2023年 令和5年度 | 2,629 | 689 | 26.2% |
2022年 | 3,088 | 927 | 30.0% |
2021年 | 3,836 | 1,136 | 29.6% |
第2級デジタル通信の合格率
第2級 デジタル通信 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 令和6年度 | 56 | 55 | 98.2% |
2023年 令和5年度 | 40 | 40 | 100.0% |
2022年 | 104 | 100 | 96.1% |
総合通信の合格率
総合通信 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 令和6年度 | 5,119 | 1,221 | 23.8% |
2023年 令和5年度 | 5,531 | 1,576 | 28.5% |
2022年 | 5,968 | 1,761 | 29.5% |
2021年 | 7,094 | 2,108 | 29.7% |
以前の種目
・AI第2種
AI第2種 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023年 令和5年度 | 33 | 10 | 30.3% |
2022年 | 72 | 20 | 27.8% |
2021年 | 230 | 52 | 22.6% |
・DD第2種
DD第2種 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2023年 令和5年度 | 113 | 11 | 9.7% |
2022年 | 190 | 25 | 13.2% |
2021年 | 353 | 57 | 16.1% |
工事担任者CBTの合格率
第2級 アナログ通信 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 令和6年度 | 上期393 | 234 | 59.5% |
2023年 令和5年度 | 下期614 | 345 | 56.2% |
2023年 令和5年度 | 上期538 | 287 | 53.3% |
2022年 | 1,504 | 739 | 49.1% |
2021年 | 1,149 | 493 | 42.9% |
第2級 デジタル通信 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2024年 令和6年度 | 上期1,626 | 816 | 50.2% |
2023年 令和5年度 | 下期2,321 | 1,163 | 50.1% |
2023年 令和5年度 | 上期1,850 | 1,009 | 54.5% |
2022年 | 4,540 | 2,435 | 53.6% |
2021年 | 3,406 | 1,995 | 58.6% |
試験の概要
受験資格 | 制限なし |
資格種類 | 国家資格 業務独占資格、必置資格 名称独占資格 |
試験の 難易度 | 総合通信 □□□□□□やや難 第一級アナログ通信 第一級デジタル通信 □□□□□□普通 第二級アナログ通信 第二級デジタル通信 □□□□□□易しい |
難易度 偏差値 | 総合通信:56 第一級アナログ通信:56 第一級デジタル通信:52 第二級アナログ通信:45 第二級デジタル通信:45 |
合格基準 | 各科目100点満点中60点以上 |
試験科目 | ・電気通信技術の基礎 ・端末設備の接続のための 技術及び理論 ・端末設備の接続に関する法規 ※各級の科目名は同じだが 各級のレベルが異なる |
免除 | ・試験の科目合格者に対する 試験科目の免除 ・一定の資格を有する者の 試験科目の免除 ・実務経歴を有する者の 試験科目の免除 |
試験の 申し込み | 定期試験 ① 2月上旬~3月上旬頃まで ② 8月上旬~9月上旬頃まで CBT方式による試験は随時 |
試験日 日程 | (1)定期試験 11月及び5月 総合通信、 第一級アナログ通信、 第一級デジタル通信、 AI第二種、DD第二種 (2)CBT方式による試験 随時 第二級アナログ通信、 第二級デジタル通信 工事担任者試験 「第二級アナログ通信」、 「第二級デジタル通信」 この2種別が 令和3年9月から CBT方式による試験に 変更となりました。 |
試験地 試験会場 | (1)定期試験 札幌、青森、仙台、水戸、 さいたま、東京横浜、新潟、 金沢、長野、名古屋、大阪、 広島、高松、福岡、熊本、 鹿児島、那覇 (18地区:近郊都市含む) 試験会場は受験票により通知。 (2)CBT方式による試験 47都道府県の 約280の試験会場から選択 |
受験料 | 8,700円 全科目(基礎、法規、技術)の 免除申請料は5,600円 |
問合せ | 一般財団法人 日本データ通信協会 電気通信国家試験センター 03-5907-6556 西日本支部 06-6946-1046 |
公式 サイト | 一般財団法人 日本データ通信協会 電気通信国家試験センター |
CBT方式に変更された第二級アナログ通信、第二級デジタル通信
工事担任者試験「第二級アナログ通信」、「第二級デジタル通信」の2種別が令和3年9月からCBT方式(Computer Based Testing)による試験に変更となりました。
CBTの概要
試験名 | 工事担任者試験の中の ・第二級アナログ通信 ・第二級デジタル通信 |
---|---|
受験資格 | 受験資格に制限なし どなたでも受験可能 |
科目免除 | ・科目合格者、一定の資格等、 実務経歴を有する者及び 認定学校の単位取得者は、 申請により試験を 免除される科目があります。 ・科目合格の有効期間は、 試験を受けた月の翌月の 初めから起算して3年間だが 試験申請受付の締切は有効期間の 30日前までとなりますので 要注意。 ・詳細は試験科目の試験免除 |
再受験規約 | 試験結果通知後より、 再度試験申請を行うことができます。 ※試験結果通知は試験日翌月の 10日12:00以降です。 ※試験を欠席した場合は、 試験日翌日より再度試験申請から 行うことができます。 |
全体の流れ | ■メールアドレス登録 ■個人情報の登録・マイページ作成 ■試験申請(免除申請) ※免除申請を行う方は 工事担任者」試験 受験の手引き 18. 試験科目の試験免除より 同時にご申請ください。 ■試験手数料の支払 ※申請内容確認後、 確認票メールを送信がある。 確認票メールは最短で翌営業日に 送信される。 ■CBTの予約 ※確認票メール受信後、 マイページにてCBT予約が可能。 ※受験期間は、 確認票メール受信後90日間。 ただし、科目合格による免除の場合は、 科目合格の有効期限により90日間より 短くなることがあります。 |
出題形式 | CBT多肢択一方式・各科目40分 ●試験科目・出題数 ①電気通信技術の基礎 22問 ②端末設備接続のための 技術及び理論 20問 ③端末設備の接続に関する法規 20問 |
出題範囲 | 下記よりご確認ください。 ※「工事担任者」試験 受験の手引き 「22. 試験科目と出題範囲」 |
試験申請日程 | 通年で24時間いつでも申請可能 |
試験日程 | 通年実施(年末年始除く。) |
会場 | 全国のテストセンターにて実施 各会場ごとのスケジュールは 確認票メール受信後、 受験者マイページより CBT申込画面でご確認ください。 |
申請方法 試験手数料 | インターネット受付のみ ※科目免除を申請する場合の証明書類は、 試験申請時にアップロードを原則だが アップロードができない方は 電子メール、郵送も受付できるので 一般財団法人 日本データ通信協会 電気通信国家試験センターに申請後 速やかに提出してください。 |
CBT予約方法 | インターネット受付のみ CBTの予約については、 確認票通知日より3日目以降 |
受験票について | 受験票はありません。 ※予約完了時の確認メールにて 試験日程・会場のご案内あり。 |
当日の 持ち物 | 持ち物本人確認証 |
合格基準 | 100点満点中60点以上合格 |
結果発表 | 後日発表。試験終了後、 全受験者に試験終了確認書 (合否記載なし)が配布されます。 試験日翌月の10日に、 試験結果発表の連絡を 受験サポートセンターから メール送信される。 試験結果はマイページよりご確認。 ※試験結果発表のご連絡メールには 合否の記載ないので、マイページにて 確認ください。 |
試験後の手続 | 合格者は総務省に 資格者証の交付申請ができる。 方法はマイページ内を参照 資格者証の交付申請の詳細は、 受験地域を所管する 総務省各地方通信局へお問い合せ。 |
CBTの受験料と問い合わせ
受験料 | 8,700円(非課税) ※収納代行手数料308円 (10%消費税込)別途発生 |
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変更・ キャンセル | 決済完了後のキャンセルは不可。 受験日・会場の変更は、 マイページより受験日の3日前まで可能。 |
CBT問合せ と 詳細ページ | 株式会社CBTソリューシュンズ 受験サポートセンター (03-5209-0553) |
過去問、テキストなど
・工事担任者の過去問
工事担任者試験の過去問と解答
日本データ通信協会、公式サイトへのリンクです。
・市販の問題集とテキスト
過去問の著作権は日本データ通信協会にあるため、市販のものは例えば「実戦問題」というような名称で、過去問をベースに作成されています。
2021年よりの資格の改正に関連して、公式サイトにて試験内容の変更通知が多く見られます。
問題集やテキストは必ず最新のものを使用してください。
以下この段落内はプロモーション(PR)です。
工事担任者 第一級アナログ通信①
工事担任者 第一級アナログ通信②
通信講座・参考書
この段落内はプロモーション(PR)です。
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関連資格
工事担任者養成課程(eLPIT)エルピット経由で国家資格を取得。
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